船場、ウイスキーづくりの歴史・想いを未来につなぐ「サントリー山崎蒸溜所」リニューアルに貢献
プレスリリース要約
1.新ゲストルーム“The YAMAZAKI”
一部ツアーで使用する新ゲスト“The YAMAZAKI”の設計、施工を担当。“The YAMAZAKI”は、外に広がる山崎の竹林を眺めながら、テイスティングができる空間です。そこに、ウイスキー樽の再利用材(オーク材)と、役目を終えたウイスキーの蒸溜釜の銅素材でカウンターを制作し設置しました。原酒が染み出したことによる、樽材の色の変化を楽しむことができます。また、引き戸にも樽材を再活用しました。
2.蒸溜釜のアップサイクル
銅製のウイスキーの蒸溜釜(ポットスチル)は、定期的な交換が必要であり、サントリーは、役目を終えた釜を単に銅としてリサイクルに回すだけではなく、先人の想いや歴史を伝える形で再利用したいという想いを持っていました。そこで、100周年を迎える新たな山崎蒸溜所の装いとして、施設の玄関口に蒸溜釜の銅素材を再利用した山崎の“門”を制作。今までの歴史を形にしてお客様をお出迎えするゲートを創り上げました。
また、ウイスキー館内で展示する歴代のマスターブレンダーのネームプレートも蒸溜釜を圧延加工して制作したほか、新ゲストルームのカウンターにも活用しました。ものづくりへの情熱を施設内で感じられるよう、サントリーがこだわり抜いてきた蒸溜釜を至る所で再活用しています。
3.「バー露口」カウンター等移設工事
1958年に愛媛県松山市で開業した「バー露口」は、店主露口さんのつくるハイボールと、露口夫妻のおもてなしが多くの人を魅了し、「ハイボールの聖地」として親しまれてきました。昨年9月、64年の歴史に幕を下ろし、全国のファンに惜しまれながら閉店。多くの人に愛され、日本での洋酒文化醸成に大きく貢献した「バー露口」を後世に残したいという想いから、この度、日本初のモルトウイスキー蒸溜所である「サントリー山崎蒸溜所」にバーを移転し、再現することとなりました。
船場は、グループ会社である株式会社装備と共に「バー露口」の移設を実施しました。経年により取り扱いに高度な技術が必要であったため、高い木工加工のノウハウを持つ装備が、復元を前提に丁寧に解体・修繕を行い、移設が実現。バーの象徴的な存在であった、全長6メートルのラワン材一枚板のカウンターや、椅子、ペンダントライトなどの小物の数々も運び込み、当時の雰囲気まで忠実に再現した場を創り上げました。
「バー露口」は、山崎蒸溜所内のセミナールームに設置され、洋酒文化のレガシーを伝える場として活用される予定です。(一般公開は検討中)
●サントリー山崎蒸溜所について
1923年に着工し日本初の本格的なモルトウイスキー蒸溜所として誕生した山崎蒸溜所。さまざまな発酵槽・蒸溜釜・熟成樽を使い分けながら、日本のウイスキーならではの多彩な原酒を生み出し続けています。
・所在地:大阪府三島郡島本町山崎5-2-1
・営業時間:10:00~16:45(最終入場 16:30)
・公式HP:https://www.suntory.co.jp/factory/yamazaki
本プロジェクトでは、人・地域社会・自然環境に思いやりの視点を持つ、船場のエシカルデザインに共鳴いただき、空間づくりに携わる運びとなりました。バーの移転、使い終えた蒸溜釜や樽の再活用などを実施し、ウイスキーづくりの歩みを感じられる空間を創り上げることができました。船場は今後も、より良い社会をクライアント・パートナーと共に創り上げることを目指し、未来にやさしい空間づくりを提案します。
【船場について】
商業施設をはじめオフィスや教育、ヘルスケア、余暇施設等の様々な空間づくりにおいて、調査・企画・デザイン・設計・施工・メンテナンスまでをトータルでサポートしています。2021年よりビジョンに「Good Ethical Company」、ミッションに「未来にやさしい空間を」を掲げています。人や地域社会、自然環境へ“おもいやり”の視点を持ち、サプライチェーン全体でより良い社会の共創を目指すエシカルデザインを推進しています。
社名 :株式会社船場 カブシキガイシャ センバ
所在地:東京都港区芝浦1‐2‐3シーバンスS館9階
上場:東京証券取引所スタンダード市場(コード番号:6540)
主な実績:GREEN SPRINGS(企画)
ISUMI Glamping Resort & Spa SOLAS(マスタープラン・設計・施工)
CAMPUS VILLAGE大阪近大前(設計・施工)
撮影:佐藤振一
引用元:PR TIMES