東京工業大学に協働研究拠点を開設
「AIプロテオミクス」は、東工大 林宣宏准教授が開発した、血液に含まれるタンパク質を網羅的に二次元電気泳動で画像化し解析、AIにより病気や怪我の超早期予測や回避方法の策定を可能にする画期的な技術として注目されています。
当該技術をより汎用化して各産業に展開する事業の一環として、人だけでなく家畜、等も含めた「AIプロテオミクス」の実用化を進めており、この度、東工大キャンパス内に共同研究のための拠点を開設することとなりました。
「AIプロテオミクス」の実用化に向け、本拠点にてさらなる研究を進めるとともに、最新技術を活用した事業を多角的に発展させるべく、本研究に参画する企業を募集する予定です。
2. 拠点長 林 宣宏(東京工業大学 生命理工学院 准教授)のコメント
これまでは研究や一部の最先端医療でしか使うことが出来なかった、生体を構成する遺伝子産物(タンパク質)の網羅的解析(プロテオミクス)の汎用化技術を開発し、それが近年のAIの劇的な性能アップと結びついてAIプロテオミクスが実現しました。
仮説を立ててそれを実証していくというこれまでの研究開発とは異なり、まずデータを取得し、そこから知識を発掘するというデータ駆動型の研究開発が始まっていますが、そのためには、“とにかくやってみる” ことが何よりも大切です。本拠点を足がかりに、多方面の産業でAIプロテオミクスによる産業革命が勃興することを期待します。
3. 協働研究拠点 概要
所在地 東京工業大学 大岡山キャンパス 緑が丘6号館
拠点長 林 宣宏(東京工業大学 生命理工学院 准教授)
設置企業 aiwell株式会社
研究開始日 2019年4月5日より
東工大 協働研究拠点制度について
企業と東工大の組織対組織の大型の連携を実現する新しい制度で、東工大が学内に拠点専用のまとまったスペースを確保し、共同研究を実行します。また、拠点内に企画室を設けて新たな研究プロジェクトを計画し、連携の枠を拡大する事を目指します。
「AIプロテオミクス」について
東工大「未来型スポーツ・健康科学研究推進体」代表、東工大 生命理工学院「生命理工オープンイノベーションハブ(LiHub:ライハブ)未来健康科学グループ」リーダーである東工大 生命理工学院 林宣宏准教授が研究を進める先進技術。血中タンパク質の二次元電気泳動画像をAIが処理することにより、病気や怪我の予兆を予測することで、様々な病気やけがになる一歩手前の状態を発見する画期的な研究として注目されています。敗血症においては、98.2%の精度で的確な診断を可能にしました。
参考資料「AIプロテオミクスの実用化」に向けた共同研究について
1. 共同研究の概要
(1) 研究題目
AIプロテオミクスとその実用化に関する研究
(2) 研究目的
AIプロテオミクスの実用化、運用フローの確立
(3) 研究内容
①AIプロテオミクスによる人間や動物の健康管理、未病診断法の開発
②AIプロテオミクスの実運用のための作業フローの確定
③検査技法、検査センター等、必要な材料部品、施設の検討、開発、設置
④AIプロテオミクス活用に向けた微量採血の運用フローの確定
2. 研究分担
東京工業大学: AIプロテオミクスの研究と活用全般
aiwell株式会社: AIプロテオミクスの検体収集、実用化に向けた微量採血運用フローや検査技法の確定
3. 研究実施場所
東京工業大学 生命理工学院 林研究室 ならびにaiwell本社
以上
aiwell株式会社について
東工大との共同研究により、人・家畜の、検体に含まれるタンパク質の網羅的なデジタル画像化、微量検体分析、大量画像データ相互比較を実現。「世界中から未病を無くし、人をずっと健康にする」をミッションに掲げ、自覚症状がない場合や、重篤化する前にAIによる診断支援や創薬支援、遠隔診療支援が可能になるサービスの実現を目指しています。
<aiwell 会社概要>
会社名 aiwell株式会社(英文表記:aiwell Inc.)
代表者 代表取締役 馬渕 浩幸
設立 2018年1月
所在地 東京都千代田区二番町9−3 THE BASE 麹町
HP https://www.aiwelljapan.com
<東京工業大学 概要>
学校名 国立大学法人 東京工業大学
代表者 学長 益 一哉
設立 1881年5月
所在地 東京都目黒区大岡山2丁目12−1
HP https://www.titech.ac.jp