スカラ、インドネシアのEdTech企業BINAR Academyと資本業務提携
プレスリリース要約
- 本提携の背景
当社は、ミャンマー進出をきっかけとして、ASEANを舞台に、グローバルな視点で社会課題の解決を企図した事業創出に挑戦してまいりました。とりわけ、国の根幹を成す農業、ヘルスケア、教育を重点領域として着手し、現在、インドネシアと日本の双方で、農業とヘルスケアの共創プロジェクトを進行中です。(※1)
プロジェクトの進行に伴い、当社の海外事業開発のケイパビリティも成長し、ASEANに豊富な起業家・投資家ネットワークを持つVC(ベンチャーキャピタル)との接触機会も増えています。
こうした中、当社のグローバル戦略とビジョンを共有できたTEJA VENTURES(創業者兼代表取締役 Virginia Tan、以下「TEJA」)には、2022年6月に本邦の事業会社として初めて出資を行い、共創プロジェクトの量産化を進めています。また、TEJAを拠点に、ASEANの金融センターであるシンガポールに集まる世界中の投資家やスタートアップにもネットワークを拡げ、将来的には自社のグローバルCVCを設立することも視野に、関連するノウハウの習得にも取り組んでいます。
本提携は、BINARの過去の資金調達を主導したTEJAの紹介を契機に、BINARと共創プロジェクトを立ち上げるもので、教育領域における第1号の資本業務提携となります。
- 本提携の目的と当社の中期経営計画との関係性
本提携により、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進・実行に必要なスキル・マインドを有する人材を世界的に輩出することを目指します。
当社の中期経営計画では、あらゆる人の成長に関わるインタラクティブな学習モデルを世界に展開することで、世界中の共創資源が集まり、社会により大きな価値を生む循環を生むことを目指しており、これらに繋がる3つのプラットフォームを創出します。
(1)メタプラットフォームの創出
当社の海外事業開発の重点領域で案件化を行っているプロジェクトをテーマに、BINARとともにチームビルディングを行い、共創パートナーとともに事業開発を進めます。新規事業を生み出すスタートアップスタジオのようなポジションを目指し、課題や人材が集まるメタプラットフォームを創ります。
(2)共創プラットフォームの創出
海外の教育機関をも巻き込み、DX人材養成のプラットフォームの構築に挑戦し、世界中に展開していくことを目指します。
(3)基盤プラットフォームの創出
BINARが持つ研修ノウハウと当社の顧客網を活かして、企業向けのDX人材養成研修メニューを作成し、社会人のスキルアップやリスキリング等の領域の開拓を目指します。また、両社の技術連携のもと、関連するシステムの共同開発を行います。
- 周辺環境
インドネシア:
世界4位の人口を抱えるインドネシアは、2055年まで生産年齢人口が増え続けることが予想されています。人口の約70%を占める中間層の所得増加に伴い、教育関連市場は着実な成長が見込まれています。また、デジタル産業を見ても、電子商取引(EC)産業の経済規模は2025年に820億ドルに達する見込みですが、DX人材への急激な需要増加と実際の人材の数には大きなギャップがあり、国家的課題でもあるDX人材養成に取り組むBINARの事業は大いに社会的意義があると見ています。
日本政府の動き:
日ASEAN友好協力50周年を迎えた2023年を機に、政府は「日ASEAN経済共創ビジョン」を策定しました。この中で、「社会課題を抱えながらも強靭な経済成長をとげるために、ASEAN が直面する社会課題に対し、既に解決に向けて取り組んでいる先駆者としての日本への期待は大きい。」「日ASEANの官・民の協力体制を一層強化し、関連するプロジェクトを推進することが期待される。」と示されており、当社の共創プロジェクトも事例として着目されています。(※2)
ASEAN:
ASEAN は、今後の世界経済を牽引する、ダイナミックで活力ある成長センターとして、2030 年には日本の GDP を超えるという予測もあります。物流、決済、金融等の幅広い分野で、デジタル技術を活用し、社会課題を解決するリープフロッグ型のスタートアップを輩出し、イノベーションを起こし続けています。人口構成も若く、人々の所得水準は急速に向上し、都市部を中心に豊かな消費生活を楽しむ中間所得層が勃興しています。昇り竜ともいえるこのASEANに対し、中国や韓国はもとより、欧米も積極的に投資を進めてきています。ASEANは世界の成長のセンターへの道を進んでいます。
- BINARについて
インドネシアのEdTech界をリードするBINARは、東南アジア屈指のユニコーン企業であるGojekの成長を牽引してきた実力者複数名が共同で設立したスタートアップです。また、創業者兼代表取締役のAlamanda Shantika氏は、国民的スーパーアプリでもあるGojekの開発を牽引した立役者です。Gojek在籍時を含み、予てから同国のDX人材の養成に強い課題を感じたことが、BINAR創業の契機で、同氏はインドネシア政府のデジタル系スタートアップ1,000社の創業支援プログラムにも参画し、同国最大手の銀行グループのアドバイザーも務める等、政財界に幅広い人脈を持っています。
BINARは、企業向けにデジタルスキル研修を提供する他、個人向けにもオンラインのプログラミング・ブートキャンプを行います。BINARの学習アプローチは革新的で、体験学習、反転学習、プロジェクト/問題解決型学習、共同学習等の手法を取り入れており、卒業生はデジタルスキルだけでなく、社会認識、クリティカルシンキング、創造的思考、多様性の活用、コラボレーション等、変化が早い今日の世の中にも必要不可欠なソフトスキルも身に付けます。BINARが掲げる目標は、社会が直面する課題に革新的なソリューションを提供できる新世代のデジタル人材を育成することです。
- 関連リンク(外部サイト)
BINARリンク:
https://www.binaracademy.com/
TEJAリンク:
https://www.tejaventures.com/
(※1)
・進行中の共創プロジェクト(農業):
https://scalagrp.jp/news/2022/08-jetro/
・進行中の共創プロジェクト(ヘルスケア):
https://scalagrp.jp/news/2022/07-ikatacho-duithape/
(※2)
日ASEANビジネスウィーク2023:
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/06/215351d17590966b.html
e27(アジア最大級のスタートアップメディア)の報道記事:
https://e27.co/following-investment-from-nba-star-jeremy-lin-binar-aims-to-reach-profitability-through-new-innovations-20240229/
本リリースの英語版(当社英文ページ):
https://scalagrp.jp/en-ir/2024/03-binar-2/
- 本件問い合わせ先
株式会社スカラ
海外事業統括本部 石原、佐野
[email protected]
引用元:PR TIMES