複数ツールを跨ぐ監視業務の課題、「イベントログの確認に時間がかかる」が約7割で最多

プレスリリース要約

株式会社メタップスホールディングスは、106名のエンジニアを対象にシステムの監視業務に関する実態調査を行い、8割以上が複数の監視サービスを利用し、その課題として時間のかかるイベントログの確認が挙げられた。半数以上の企業が定期的にインフラ運用についての会議を実施し、その内容は主にインシデントの共有が中心であるという結果が出た。また、約半数の企業が海外の監視サービスを利用し、監視業務の効率化で空いた時間は約35%がクラウドサーバーの構築に使いたいと回答した。 SREチームの山北氏は、同様の課題を抱えており、効率化が求められているとコメントしている。
DX支援を手掛ける株式会社メタップスホールディングス(渋谷区、代表取締役社長 山﨑 祐一郎)は、ソフトウェアサービスを提供する企業のインフラエンジニア/SREエンジニア106名を対象に、システムの監視業務に関する実態調査を実施しました。その結果、会社で2つ以上の監視サービスを利用しているエンジニアのうち8割以上が、個人としても複数のサービスを跨って監視業務にあたっていることが分かりました。またそれによって、約7割の人が「複数のイベントログを確認するのに時間がかかる」と回答しました。

■調査サマリー

■会社で複数の監視サービスを利用するエンジニアの8割以上が、それらを跨って監視業務を遂行 

Q.あなたがお勤めの会社では、現在何個のシステム系の監視サービスを利用していますか。」(n=106)と質問したところ、「2個」~「5個以上」の割合があわせて約35%でした。

さらに、複数の監視サービスを利用している方に「Q.あなたは日々の業務で個人として、複数のツールを跨ってシステムの監視業務を行なっていますか。」(n=37)と質問したところ、「行っている」が83.8%でした。

・1個:15.1%

・2個:17.0%

・3個:8.5%

・4個:3.8%

・5個以上:5.6%

・利用していない:15.1%

・わからない/答えられない:34.9%

・行っている:83.8%

・行っていない:16.2%

・わからない/答えられない:0.0%

■複数サービスを跨った監視業務の課題は「イベントログの確認に時間がかかる」が約7割で最多

個人として複数サービスを跨って監視業務を行っている方に、「Q.複数のサービスを跨ってシステムの監視業務を行うことで、生じている課題があれば教えてください。(複数回答)」(n=31)と質問したところ、「複数のイベントログを確認するのに時間がかかる」が67.7%、「不必要なイベントログの通知が煩わしく業務に集中できない」が58.1%、「イベントログを見逃してしまう」が48.4%という回答となりました。

・複数のイベントログを確認するのに時間がかかる:67.7%

・不必要なイベントログの通知が煩わしく業務に集中できない:58.1%

・イベントログを見逃してしまう:48.4%

・その他:0.0%

・特にない:12.9%

・わからない/答えられない:0.0%

■半数以上の企業が定期的にインフラ運用についての会議を実施

Q.お勤め先では、定期的にインフラ運用についての会議や情報交換を行っていますか。」(n=106)と質問したところ、「行っている」が52.8%でした。

・行っている:52.8%

・行っていない:23.6%

・わからない/答えられない:23.6%

■会議の内容は「インシデントの共有」が7割以上で最多

会議や情報交換を「行っている」と回答した方に、「Q.インフラ運用についての会議や情報交換ではどのような内容を話し合っているか、教えてください。(複数回答)」(n=56)と質問したところ、「インシデントの共有」が73.2%、「プロジェクトとタスクの管理」が60.7%、「インフラストラクチャの設計」が46.4%、「イベントログの確認」が44.6%という回答となりました。

・インシデントの共有:73.2%

・プロジェクトとタスクの管理:60.7%

・インフラストラクチャの設計:46.4%

・イベントログの確認:44.6%

・リソース管理とキャパシティプランニング:39.3%

・新しい技術やツールに関する情報共有:25.0%

・その他:0.0%

・わからない/答えられない:1.8%

■約半数の企業が海外の監視サービスを利用

会社で1つ以上の監視サービスを利用している方に、「Q.あなたのお勤め先で現在利用しているシステム系の監視サービスの中に、海外のサービスはありますか。」(n=53)と質問したところ、「はい」が47.1%、「いいえ」が47.2%でした。

・はい:47.1%

・いいえ:47.2%

・わからない/答えられない:5.7%

■監視業務の効率化で空いた時間は約35%が「クラウドサーバーの構築」に使いたい 

Q.あなたは、システムの監視業務を効率化することができたら、どのような業務に時間を使いたいですか。(複数回答)」(n=106)と質問したところ、「クラウドサーバーの構築」が34.9%、「開発業務のツールの仕組み作成」が31.1%、「Webサービスの開発」が30.2%という回答となりました。

・クラウドサーバーの構築:34.9%

・開発業務のツールの仕組み作成:31.1%

・Webサービスの開発:30.2%

・トラブルシューティングのためのドキュメント作成:29.2%

・ヒアリングなどのクライアント対応:19.8%

・その他:0.0%

・特にない:12.3%

・わからない/答えられない:12.3%

■当社SREチーフエンジニア・山北からのコメント

当社のSREチームでは、他社の支援も含めて10以上のWebサービスを監視しています。そのため3つの監視サービスを利用していますが、やはり「複数のイベントログを確認するのに時間がかかる」「イベントログを見逃してしまう」などの課題が発生していました。今回の調査によって他社でも同様の事象が起こっていることが分かり、監視業務の煩雑さの一端が垣間見えたと思います。

インフラエンジニア/SREエンジニアは、エンジニア市場の中でも人手不足が一層深刻な職種です。限られたメンバーで安定した運用を実現するためにも、既存の業務をさらに効率化することが求められています。

(参考)プロフィール

プラットフォーム戦略部 マネジャー

SREチーフエンジニア 山北 尚道(やまきた なおみち)

ベトナム・ハノイでのオフショア事業立ち上げからキャリアをスタートし、アプリケーション開発からマネジメントまでを経験。2015年に当社参画。徐々にクラウドインフラにも携わり、現在は横断的なテックリードやSREチーフエンジニアとして従事。「AWS DevDay Tokyo 2019」登壇、「Amazon Web Services ブログ」「builders.flash」寄稿など。

※SRE(Site Reliability Engineering:サイト信頼性エンジニリング)とは

システムの信頼性、スケーラビリティ(拡張性)、パフォーマンスを確保するためのエンジニアリングアプローチ。日本では2017年にGoogleのSREメンバーによって書籍が出版されたことで、近年多くの企業から注目されている。

■調査概要

システムの監視業務に関する実態調査

調査期間:2024年1月30日〜31日

調査対象:ソフトウェアサービスを提供する企業(従業員数が1,000名未満)のインフラエンジニア/SREエンジニア

有効回答:106

調査方法:インターネット調査

調査委託先:株式会社IDEATECH

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

■当社について

2023年にMBO(マネジメント・バイアウト)を実施したことに伴い、吸収合併・社名変更を行いました。グローバルで戦える事業の創出に向けて、クラウドとAIを中心にしたインキュベーションを積極的に進めています。

ミッション:テクノロジーでお金と経済のあり方を変える

ビジョン:世界を解き放つ

〈会社概要〉

会社名:株式会社メタップスホールディングス

所在地:東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号 渋谷スクランブルスクエア

代表者:代表取締役社長 山﨑 祐一郎

設立:2023年1月26日

資本金:100百万円(資本準備金を含む)※2023年12月末時点

コーポレートサイト:https://metaps.com/

※記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

引用元:PR TIMES

関連記事一覧