パルファン・クリスチャン・ディオール・ジャポン 第3回ディオール ヤング フォトグラフィー&ビジュアル アーツ アワード

2020年、世界屈指の芸術大学や写真学校出身の若きビジュアル アーティストを支援する「第3回ディオール ヤング フォトグラフィー&ビジュアル アーツ アワード」は、現在の社会状況を鑑みてリモートで審査を実施。11名の受賞者と3名の審査員特別賞、計14名の若き才能が選出されました。その中から、栄えある優勝者を7月15日(水)に発表いたします。

「Face to Face」をテーマのもと制作された若きアーティストの作品は、まさに新しい才能の開花。自由、意義、感情が吹き込まれた作品からは、目の前にある未来、「明日」への躍動感あふれる希望が伝わってきます。

概要

当初7月に予定していたスイス、アルルでの受賞作品の展示が難しくなったため、メゾン ディオールとリュマ・アルルはそれぞれのインスタグラム アカウントにて、2020年7月15日よりデジタル展覧会を開催し作品を一般公開いたします。

リュマ・アルルの斬新なデジタル プロジェクトでは、これらのヤング アーティストの写真や映像作品が展示されるほか、多数のインタラクティブな内容も企画されています。優勝者や受賞者、特別賞受賞者の動画をはじめ、オンライン一覧へのアクセス、審査員と学生のディスカッションなど数々のライブトークも配信予定です。

厳正な審査を経て、第3回ディオール ヤング フォトグラフィー&ビジュアル アーツ アワードの受賞者11名と審査員特別賞3名のリストが発表されました。

本アワードは、のオランダの写真家ヴィヴィアン・サッセン審査員長を始めとする、レイチェル・ローズ(ビジュアル アーティスト、米国)、マヤ・ホフマン(リュマ・アルル創始者および代表)、エマ・ラヴィーニュ(パレ・ド・トーキョー館長)、ヘレナ・クリステンセン(トップモデルおよびフォトグラファー、デンマーク)、サイモン・ベーカー(ヨーロッパ写真美術館館長)、そして、ジェローム・ピュリス(パルファン・クリスチャン・ディオール インターナショナル コミュニケーション ディレクター)も加わり、以下の受賞者が選出されました。

受賞者11名

アレックス・アフグード ― ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ(オランダ・ハーグ) ― 写真

エウヘニア・エレンディラ・ゴメス・エスピノーサ ― セントロ・デ・ラ・イマヘン(メキシコ・メキシコシティー) ― 写真と映像

リ・ハンウェイ ― 上海インスティチュート・オブ・ビジュアルアーツ(中国・上海) ― 写真および映像

イザベラ・ジュルセウィック ― 国際写真センター(アメリカ・ニューヨーク) ― 写真

片山達貴 ― 京都造形芸術大学( 日本・京都) ― 映像

スンフン・イ ― 中央大学校(韓国・ソウル) ― 写真

ロレッタ・マルダース ― ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ( オランダ・ハーグ) ― 写真

プリューヌ・フィ ― アルル国立写真高等専門学校(フランス・アルル) ― 写真

パメラ・トゥリゾ ― マーケット・フォト・ワークショップ(南アフリカ・ヨハネスブルグ) ― 写真

ボウェイ・ヤング ― ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(イギリス・ロンドン) ― 写真

リンシィ・ユアン ― カリフォルニア・インスティチュート・オブ・ザ・アーツ(アメリカ・ロサン
ゼルス) ― 映像

審査員特別賞3名

神谷 拓範 ― 京都造形芸術大学( 日本・京都) ― 写真

アンナ・マリア・クレツェル ― アカデミー・オブ・ファインアーツ(ドイツ・ライプツィヒ) ― 写真

ハイグアン・リ ― アカデミー・オブ・ファインアーツ(ドイツ・ライプツィヒ) ― 映像

ディオール ヤング フォトグラフィー&ビジュアル アーツ アワード

2020年7月15日
– 第3回 ディオール ヤング フォトグラフィー&ビジュアル アーツ アワードのデジタル展覧会を、ディオールとリュマ・アルルそれぞれのインスタグラム アカウント及びリュマ・アルルのウェブサイトにて公開

– 第3回 ディオール ヤング フォトグラフィー&ビジュアル アーツ アワード優勝者の発表

経歴受賞者

アレックス・アフグード
ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ(オランダ・ハーグ)
写真

1986年ロシア・モスクワ生まれ。ロシア国立原子力研究大学にて数学の修士号取得後、オランダ・ハーグのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツにて写真を専攻。2019年卒業。LGBTQや移民問題などの社会政治的な問題を題材に創作。「16 Stories」は、2017年から2020年に撮影された若い男性のモノクロのポートレイト シリーズ。モデルのポーズや眼差しを通し、彼らの過去、感情、存在意義を観る者に問いかけます。
彼の作品は、ランコントル・ダルルでのグループ展(2017年)を筆頭にオランダやフランスにて展示されました。また、オランダのクリエイティブ カルチャーを牽引する雑誌FontanelやRonMandosギャラリーのフォト・タレント・アワードに何度も選出されています。

エウヘニア・エレンディラ・ゴメス・エスピノーサ
セントロ・デ・ラ・イマヘン(メキシコ・メキシコシティー)
写真および映像

1985年メキシコ・ベラクルス生まれ。ベラクルス・デ・ハラパ大学にて生物と写真を専攻後、メキシコシティーのセントロ・デ・ラ・イマヘンに入学。科学、社会学、政治、環境、芸術など多分野間の対話をテーマに創作。
「Cure the I ‒ R ituals Against Capitalistic Anxiety」は、写真、映像、テキストを用い、メキシコ文化、そして個人的な物語を題材にしたミクストメディア作品。メキシコ・ハラパにて展示されました。

リ・ハンウェイ
上海インスティチュート・オブ・ビジュアルアーツ(中国・上海)
写真および映像

1994年中国江蘇省生まれ。2018年、上海インスティチュート・オブ・ビジュアルアーツ卒業。3Dを
用いた現代のリアリティーを反映する架空の異世界を創作。
「Liquid Health」は、架空の企業が偽りの広告を通じて、消費者に製品や中国の美意識や文化が深く浸透したライフスタイルを提供するという作品シリーズ。中国・広州や上海、ドイツ・ベルリンやフランス・ニースのヴィラ・アーソンにて展示されました。

イザベラ・ジュルセウィック
国際写真センター(アメリカ・ニューヨーク)
写真

1986年ポーランド・ワルシャワ生まれ。2015年ニューヨークの国際写真センター卒業後、同市スクール・オブ・ビジュアル・アーツの研究課程、ロードアイランド州のスクール・オブ・デザインにて写真の修士号取得。現在、ポーランドのポズナン芸術大学の写真学部で専任講師として勤務中。
難病を患う自らの手術後の記憶を呼び起こすことで写真をセラピーとして用いた「Body as a Negative. Sensations of Return」は、ニューヨークやポーランド・ポズナンで約30の展覧会で展示され、2019年にアムステルダムのUnseenや、スロバキア・ブラスチラヴァPhotography Monthなどの国際的アートフォトフェスティバルにて展示されました。

片山達貴
京都造形芸術大学(日本・京都)
映像

1991年生まれ。2018年京都造形芸術大学卒業。
自己アイデンティティーと他者との関係や相違をテーマに創作。作品を通し、他者や社会から異質であることが問題となる日本の文化的側面を映像化。今回出品の映像作品「Wave of Breath (Self portrait)」は、「Series of Breaths」の一部であり、詩的かつ抑圧的なモザイク加工された映像を通して自身の呼吸を表現します。

スンフン・イ
中央大学校(韓国・ソウル)
写真

1989年ソウル(韓国)生まれ。ソウル中央大学校にて写真を専攻。広告やファッションのエディトリアルに情熱を注ぎ、写真とアートとの境界線に関心を持つ。
「Face to Face as Name as“ My Self”」は、審美的なポートレイトの裏に、悲しみ、いら立ち、弱さを表現し、多様性と不完全性を持ち合わせる自身の真のアイデンティティーと感情を明らかにしようと試みた作品シリーズ。

ロレッタ・マルダース
ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ(オランダ・ハーグ)
写真

1993年オランダ・ローゼンダール生まれ。ユトレヒトのスクール・オブ・ジャーナリズムを卒業後、ハーグのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツに入学。2019年卒業。個人の内面、そして他人との間に築かれた境界線に関心を持つ。「Does a Lamb Stray Like a Lion?」は、家父長制が極めて重視されるポーランドの母子家庭環境で育った3人の兄弟を女性写真家のレンズを通して、兄弟たちの関係性、男性らしさ、力強さを具現化した作品シリーズ。アムステルダム、ナールドワイクで展示され、VOGUE PolskaやKiekie Tabloidに掲載されました。

プリューヌ・フィ
アルル国立写真高等専門学校(フランス・アルル)
写真

1991年パリ生まれ。トゥルーズ大学、バーミンガムシティ大学のインスティチュート・オブ・アート&デザイン卒業後、アルル国立写真高等専門学校に入学。2018年卒業。現在、ホーチミン市のアンスティチュ・フランセ「ヴィラ・サイゴン」の研究課程およびフランスのアトリエ・メディチに参加中。家族とコミュニティーの伝承の構造をテーマに創作。「Hang Up」は、ホーチミン市の若者と帰還亡命者の子供の写真をコラージュにした作品シリーズ。パリのCirculation(s) やアルルのRencontres de la Photographieなど数々の芸術祭にて展示されました。

パメラ・トゥリゾ
マーケット・フォト・ワークショップ(南アフリカ・ヨハネスブルグ)
写真

1993年コンゴ民主共和国ブカウに生まれ。ジャーナリズムを学んだ後、南アフリカ・ヨハネスブルグのマーケット・フォト・ワークショップに入学。2019年卒業。女性のアイデンティティーの問題をテーマに創作。「Double Identity」は、アフリカの女性が、自身のアイデンティティーとグローバル化された社会から与えられた役割との間で揺れ動く姿を13枚のセルフポートレイトで構成。コンゴ北キヴ州のゴマで撮影された写真は、地方部における政治的、環境的、経済的な不安定さを如実に写し出します。国際的な報道機関から「世界のレイプ中心地」と呼ばれ、性犯罪が多発するゴマでは、この地の女性たちは報道がもたらすイメージに矮小化されています。この作品を通じて、こうした女性たちはメディアの犠牲者でもあり、未来のために闘い続けていることを伝えています。

ボウエイ・ヤング
ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(イギリス・ロンドン)
写真

1994年中国・杭州生まれ。2017年北京映画学校にて学士号取得後、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートに入学。作品を通して若い中国の同性愛者のリアリティーを記録します。「Could Spring Feel Ache」では、親密な若い中国人男性と箱に収められた蝶の標本が写し出されています。フィルターやシミのような演出を画像に入れる視覚効果を使用し、蝶の羽化に象徴された進化する彼らのパーソナリティーを観覧者に感じさせ、アーティスト自身の隠された姿も示唆します。イギリス、フランス、中国、日本にて展示され、Lens Culture、Aint-bad Magazine、IGNANT Magazine、China Dailyなどに掲載。さらにはLens Culture LensCulture新人タレントアワード、Gomma Photography Grant、第1回AINT-BAD book awardに選出されました。

審査員特別賞
神谷 拓範
京都造形芸術大学( 日本・京都)
写真

1999年大阪生まれ。
京都造形芸術大学在学中。時間、生と死をテーマに創作。クローズアップ、ロングショットにかかわらず、自身の周りの世界を鋭い眼差しで捉えます。都会から抜き取ったような速写や、向かい合っていながら互いを見ていない男性たち。ありふれた日常を捉えたカラー写真シリーズは、語らずとも日常を細やかに映し出し、果てしない孤独を抱えて都会に生きる人々の姿を通して、時間と空間について問いかけます。

アンナ・マリア・クレツェル
アカデミー・オブ・ファインアーツ(ドイツ・ライプツィヒ)
写真

1989年ポーランド・コンスキエに生まれ。
ベルリンのフンボルト大学でドイツ文学およびアメリカ文学を専攻後、2015年ライプツィヒのアカデミー・オブ・ファインアーツに入学。人間の状態、精神を問い続け、写真とイメージのレイヤリング(連続と反復)をナラティブの手法として使用。「Banditenstadt(City of Mobs)」は、自身の故郷であるポーランドの小さな村で制作。長年の海外生活で培った客観的な視点で家族の日常を撮影。回想として写し出される作品には、今日のポーランドの社会、政治的背景が総体的に映し出されます。ベルリン、ライプツィヒ、ハノーヴァー、ワルシャワ、クラクフで開催されたグループ展にて展示されました。

ハイグアン・リー
アカデミー・オブ・ファインアーツ(ドイツ・ライプツィヒ)
映像

1989年中国・湖南省で生まれ。新彊アーツ インスティチュートで絵画を専攻。2012年卒業後に北京へ移り、独学でパフォーマンスと詩を学び、自身の芸術的な表現方法を発展させました。2019年ライプツィヒ・アカデミー・オブ・ファインアーツに入学。写真と映像で展開される「Two Springs」は、友人のアーティスト、ザン・ユンフェンとの共同制作。詩的に向かい合う彼らの個人的な関係を通して生まれる濃密な芸術的コラボレーションを表現します。

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Infinity編集部のコメント

「第3回ディオール ヤング フォトグラフィー&ビジュアル アーツ アワード」が発表されます。

会社概要
パルファン・クリスチャン・ディオール・ジャポン株式会社
ソース:プレスリリース[PR TIMES]

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