2024年度 店舗・事務所用パッケージエアコン新製品発売
プレスリリース要約
三菱電機株式会社は、店舗・事務所用パッケージエアコン「スリムZRシリーズ」、「スリムERシリーズ」、「ズバ暖スリムDHシリーズ」、「ズバ暖スリムHシリーズ」の新製品を2024年5月より順次発売します。空調機の性能改善と当社製換気・送風機器との連携運転による省エネ性能向上でカーボンニュートラル実現に貢献します。
近年、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルの達成目標や持続可能な社会の実現に向けて、事務所などで消費されるエネルギーの大半を占める空調機においては、さらなる省エネ性の向上が求められています。
また、労働人口の減少や、2019年4月の労働基準法改正により設定された労働時間の上限規制の猶予期間が原則終了する「2024年問題」に伴う人手不足が、建築業や保守・管理業でも課題になっており、空調工事においても施工のさらなる効率化が求められています。
当社は今回、室内機の風速制御を最適化したことにより、省エネ性能(APF(※1))が現行品の7.8から7.9に向上(※2)したスリム「ZRシリーズ」P40形(1.5馬力相当)をはじめ、「換気制御インターフェース」(別売:2024年7月発売予定)で当社製換気・送風機器と連携した効率運転を行うなど、省エネ性能向上を実現しました。また、工程管理を改善する同時発売の「ドレンアップメカ試運転キット(※3)」(別売)や、施工性を改善する「横吊り金具」(別売)によって、据付業務の効率化に貢献します。さらに、当社独自のフロン法点検支援・機器管理ツール「MELflo(メルフロー)」に5年ごとの冷媒センサー交換時期を事前に通知する機能を追加し、空調機の機器運用やメンテナンス業務の効率化を支援するサービス「AirCoNet(エアコネット)」に遠隔操作機能を新たに追加するなど、保守・管理・空調操作における業務の効率化を実現し、人手不足などの社会課題解決に貢献します。
■新製品の特長
1.空調機の性能改善と当社製換気・送風機器との連携により省エネ運転を実現
- 「スリムZRシリーズ」P40形(1.5馬力相当)においては室内機の風速制御を最適化し、従来製品に比べてAPF(※1)を7.8から7.9と0.1ポイント向上(※2)
- 「換気制御インターフェース」(別売:2024年7月発売予定)により、空調機(※4)と当社製換気・送風機器(※5)との連携運転を実現。空調機の赤外線センサー人感ムーブアイを用いた換気機器の効率的な運転や、外気温が空調機の設定温度より低い場合に換気風量を増加させる外気冷房(※6)にも対応
- 環境センサー(※7)との併用により、CO2センサー非搭載の換気扇でもCO2濃度変化に合わせて換気風量の自動切換えを実現。効率的な換気運転とそれに伴う空調負荷低減で、年間消費電力を14.6%低減(※8)
2.補助部材を新たにラインアップし、据付作業の効率化や工程管理改善に貢献
- モバイルバッテリーと電池どちらも使用が可能で通電前の現場でもドレンアップメカの試運転作業が実施できる「ドレンアップメカ試運転キット」(別売)を同時発売。電気工事の進捗に左右されず、室内ユニットの据付作業の効率化や工程管理の改善に貢献(※9)
- 「横吊り金具」(別売)により、C型チャンネル(※10)などの鋼材を用いて室内ユニット「4方向天井カセット形<i-スクエアタイプ>」を吊る場合の天井裏の必要スペースを従来の97mm(※11)から7mmに削減でき、室内ユニット入替時の設置自由度が向上し、施工性を改善(※12)
3.新機能の追加により、保守・管理業務の効率化、省力化に貢献
- フロン法点検支援・機器管理ツール「MELflo」に、「冷凍空調機器に関する冷媒漏えい検知警報器要求事項(JRA4068)」で定められた、5年ごとの冷媒センサー交換時期を事前に通知する機能を追加
- 交換予定日から任意で2回、最長59カ月前までの通知タイミングが設定でき、メールとアプリを介して通知することで、保守・管理計画をサポート
4.遠隔操作機能により、空調機使用者や管理者の業務効率化に貢献
- 店舗・事務所用パッケージエアコンの機器運用やメンテナンス業務の効率化を支援するサービス「AirCoNet」に、遠隔操作機能を新たに追加(※13)。遠隔地での空調操作に関わる管理業務の効率化に貢献
- 遠隔操作機能により、現地に赴くことなく入室前の予備冷房・予備暖房運転や、最大8台までの空調機を一括して運転/停止の操作が可能
※1 APFは通年エネルギー消費効率annual performance factorの略。1年を通して、ある一定条件のもとに使用した時の消費電力1kW当たりの冷房・暖房能力を示しているエアコンの省エネ性能を表す指標
※2 現行品PLZ-ZRMP40HF3と新製品PLZ-ZRMP40HF4との比較
※3 空調機からドレン水が正しく排水されるかを確認するためにドレンアップメカを駆動させる別売部品
※4 2方向天井カセット形、天井ビルトイン形、天井埋込形、天吊形(P224形・P280形)、床置形との接続時を除く
※5 対象の換気・送風機器(一部機種を除く):ダクト用換気扇、ダクト用ロスナイ、業務用ロスナイ、ストレートシロッコファン、業務用有圧換気扇、エアー搬送ファン、エアースイングファン、パイプ用ファン(エアパス用ファン)、「ヘルスエアー機能」搭載循環機器
※6 空調機が冷房運転中又は冷房運転の設定で停止中の場合に対応
※7 ラトックシステム株式会社製 環境センサー:RS-BTEVS1-M
※8 期間消費電力算出条件JIS B 8616 2015に準拠して計算。当社独自の前提条件として、既存システムは換気動作中の換気風量を常に強風、連携システムでは換気動作中の換気風量を強風(4時間)と弱風(9時間)の運転時間を考慮した平均風量として算出(換気風量を弱から強に切り替えるCO₂濃度の閾値は1,000ppmを想定)。また、冷房最大想定負荷は既存システムの状態を100%とし、連携システムは換気による空調負荷低減分を考慮した値を設定
換気による空調負荷低減分の計算は外気温度:35℃DB/24℃WB、室内温度:27℃DB/19℃WBのエンタルピー差と換気風量から算出
<既存システム>空調機:PLZX-ZRMP224HF4×1台、換気機器:VD-20ZLX13-CS×3台
消費電力量:4,373kWh
<連携システム>空調機:PLZX-ZRMP224HF4×1台、換気機器:VD-20ZLX13-CS×3台、換気制御インターフェース(PAC-SL18IF)×1台、環境センサー(RS-BTEVS1-M)×1台 消費電力量:3,734kWh
※9 新築建築物へ室内ユニットを据付する場合に、天井への吊作業やドレン配管工事の後に別日程で電気工事が行われる場合でもドレン排水の確認作業が可能になる
※10 吊り寸法が異なる機種から入れ替える場合、吊り位置の調整のために用いる代表的な鋼材。室内ユニットの真上に井桁状で組むため、天井裏に鋼材分のスペースが必要
※11 高さ45mmのC型チャンネル2本使用時の数値
※12 天井裏のスペースが不足する場合は室内ユニットが天井裏に収まらないため、スペースパネルなどを用いて吊り位置を下げて設置する作業が発生する
※13 本機能(AirCoNet)のご利用にはMELfloのユーザー登録と無線LANアダプタ(PAC-SK43ML。受注対応品)、無線LAN環境(お客様現地手配)が必要
※14 室内・室外ユニット、ムーブアイセンサーパネル、ワイヤードリモコンの組み合わせ形名
※15 この価格は事業者様向けの積算見積価格であり、一般消費者様向けの販売価格ではありません
<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 静岡製作所 営業部 パッケージエアコン営業課
〒422-8528 静岡県静岡市駿河区小鹿三丁目18番1号
TEL 054-287-3040
引用元:PR TIMES