2024年 年頭のご挨拶
プレスリリース要約
2023年の振り返り
平素は格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。例年ですと静かな年明けとなるところ、本年は早々から能登半島地震などの悲痛なニュースに直面しました。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。
2023年を振り返ると、原材料コストが良化したことに加え、油の価値に見合った適正価格での販売や、継続的なコストダウンへの取り組みが功を奏し、今期はコロナ禍や原料高の影響を受ける前の2020年3月期の利益水準まで回復する見通しとなりました。2022年4月の社長就任以降、難しい舵取りを求められてまいりましたが、明るい兆しが見えてきました。
市場においては、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行した後、各種イベントの再開や旅行・インバウンド需要が増加し、外食を中心に回復の兆しが見られるものの、ここ数年の食用油価格高騰の影響により、業務用においては油の使用日数延長や揚げ物メニューの減少、家庭用においては生活者の節約志向の高まりを受け、油脂製品の販売数量は減少傾向です。また、足元ではオリーブオイルの価格高騰や、資材価格の高騰など引き続き予断を許さない状況ですが、お客様・生活者の皆様のニーズに見合った高付加価値品の提案を強化しております。
業務用製品では長持ち油「長徳®」シリーズにおいて、環境を意識したお客様のニーズに対応すべく、カーボンフットプリントマークの取得品目を拡大いたしました。家庭用製品では環境面への配慮や使いやすさでご好評いただいている「スマートグリーンパック®」シリーズを2024年1月より業務用にも投入し、「低負荷」の製品の横展開を図るとともに、TVCMの投下など、更なる認知拡大に努めています。家庭用においては、油の使用量も、油ハネも半分にするJOYL「AJINOMOTOダブルハーフ」という新たな価値を提供する製品を2023年8月に上市し、生活者の皆様に加え、流通のお客様からも高い評価をいただいています。
当社は将来への成長基盤強化に向け、2026年度を最終年度とする第六期中期経営計画を策定し、成長戦略、構造改革の実行と経営基盤強化に取り組んでいます。昨年は第六期中計に基づいた各戦略の実効性と執行責任の明確化を目的に機構改正を行い、CxO制を導入いたしました。
2023年度の重点取り組みとして挙げたマーガリン事業の収益改善については、家庭用マーガリン類事業を2024年3月で終了することといたしました。安全安心な製品を供給するために老朽化した設備の更新投資を行い、製造・販売を継続すべきところですが、昨今の市場環境等を検討の結果、更新投資は難しいと判断し、今回の決定に至りました。1966年の発売以来、長きにわたり「ラーマ®」製品をご愛顧いただいた皆様に、心よりお礼を申し上げます。
また2023年10月2日付で、西日本エリアにおける日清オイリオグループ株式会社との搾油合弁会社「製油パートナーズジャパン株式会社」を設立いたしました。この取り組みにより、将来に向けた搾油の安定供給体制の構築を目指すとともに、スマートファクトリー化、脱・炭素社会への取り組みなど、環境や社会課題への解決にも繋がる「次世代型搾油工場」の体制に向けた取り組みも推進してまいります。
2024年に向けて
第六期中期経営計画で設定している定量目標を達成し、当社の「復活と成長」を実現するために、私自身もチャレンジしますし、従業員に対してもチャレンジを促すことで、結果は必ずついてくると考えています。当社グループの今後に期待していただければと思います。
目指すべき未来「Joy for Life® -食で未来によろこびを-」の実現に向け、ステークホルダーの皆様に「おいしさ×健康×低負荷」をキーワードとする新たな価値を提供できるよう、全社一丸となって邁進してまいりますので、本年も変わらぬご支援をお願い申し上げますとともに、皆様のご繁栄とご健勝を祈念申し上げて新年のご挨拶とさせていただきます。
株式会社 J-オイルミルズ
代表取締役社長執行役員 CEO
■J-オイルミルズについて
株式会社J-オイルミルズ(東証プライム市場、証券コード2613)は2004 年に製油業界の3 社が統合して誕生した、味の素グループの食用油メーカーです。JOYL「AJINOMOTOオリーブオイル」をはじめとする油脂製品を主力とし、特に業務用油脂では高いシェアを誇ります。マーガリン類、油糧(ミール)、スターチ、機能性素材など幅広い事業を展開しており、プラスチック使用量を6割以上※削減した紙パックの食用油「スマートグリーンパック®」シリーズや植物性チーズ「Violife(ビオライフ)」、CFP(Carbon Footprint of Products)マークを取得した業務用の長持ち油「長徳®」シリーズなど、植物由来の原料から価値を引き出し「おいしさ×健康×低負荷」の実現を目指しています。詳細については https://www.j-oil.com/ をご参照ください。※ 当社計算。従来のプラスチック製の同容量帯容器と比較した場合。
引用元:PR TIMES