「綺麗な海を守りたい」海水中でも生分解する新素材でプラスチックごみを無くします
プレスリリース要約
私たちの身の回りの様々な場所で使われているプラスチック。素材として安価であり、また加工しやすく丈夫なため、ペットボトルやスーパーマーケットのレジ袋など幅広い用途で使われており、私たちの生活には欠かせないものとなっています。とても便利な反面、海洋プラスチック問題をはじめとする環境問題を引き起こす要因にもなることをご存知でしょうか。
海の豊かさを守ることはSDGs目標の一つであり、世界中で取り組むべきテーマとなっています。世界では毎年数百万トンのプラスチックごみが海に流出しており、2050年には海洋中のプラスチックごみの重量が魚の重量を超えるというレポートも発表されています。こうした海洋汚染問題に対して、解決策はあるでしょうか。
私たちカネカは環境問題への解決策の一つとして、石油由来のプラスチックに代わる新たな素材、カネカ生分解性バイオポリマー Green Planet®(以下、Green Planet)の普及を進めています。当社がGreen Planetの開発に乗り出したのは、今から30年以上前の1990年代前半であり、海洋マイクロプラスチック問題が世界的に認識されていない時代でした。「石油資源に依存しない、環境にやさしいソリューションを提供したい」という思いで取り組み始めたことがきっかけでした。
Green Planetが持つ特徴の一つに、土壌だけでなく海水中でも微生物によって水と二酸化炭素に分解される※海洋生分解性があります。その性能は、日本はもちろん世界的な認証機関TÜVでも海洋生分解性の認証を取得しているほどです。
※海水温などの環境により、生分解速度は異なります。
現在、当社はこのGreen Planetを幅広く使っていただけるように、環境意識の高いブランドホルダーの皆様と様々な商品を開発しています。例えば日本でいうと、大手コンビニエンスストアのストローや販売スプーン、ホテルでの歯ブラシや櫛・カミソリといったアメニティ、コーヒーショップのお持ち帰り用カトラリー、航空会社の袋、学校用給食ストローなどに採用いただいています。また環境意識が高く、規制も厳しい欧米でもコーヒーカプセルやスーパーで使用する袋などで既に使われています。
当社はこうした国内外での販促活動を加速させるために、現在の生産能力の4倍となる合計2万トンプラントを今年稼働予定です。さらには、需要拡大が期待される欧米など海外でのプラント建設も視野に入れており、2030年には10万~20万トンの生産規模に拡充していく計画です。
また生産能力の面だけでなく、現在は植物油や廃食用油などを原料に製造しておりますが、更なる環境負荷低減をめざし、国の研究開発法人であるNEDOのGreen Innovation基金の採択を受け、CO2を直接原料としたGreen Planetの開発も進めています。地球温暖化の原因となるCO2からストローやカトラリーなどを直接作りだすという夢のようなモノづくりにも挑戦しているのです。
これからもブランドホルダーや消費者の皆様とともにGreen Planetの普及に力強く取り組んでいきます。皆様が普段何気なく使っているスプーンやストローなどのプラスチック製品を海水中でも生分解する※新素材Green Planetに置き換えることで、綺麗な海を守っていきます。
※海水温などの環境により、生分解速度は異なります。
「April Dream」は、4月1日に企業がやがて叶えたい夢を発信する、PR TIMESによるプロジェクトです。私たちはこの夢の実現を本気で目指しています。
引用元:PR TIMES