Wismettacフーズと弘前大学がリンゴ品種に関する契約締結と共同研究を実施

プレスリリース要約

Wismettac Holdings and its domestic subsidiary, Wismettac Foods, partnered with Hirosaki University to conduct joint research and sign a contract for the international expansion of a new apple variety. As part of Wismettac’s global strategy, the collaboration aims to utilize intellectual property rights for overseas production and sales of Japanese apple varieties. The partnership involves the transfer of cultivation rights for the “Kimito” apple variety to South Africa and mutual benefit through royalties. This initiative aligns with the Japanese government’s goal to promote agricultural exports and protect intellectual property. The “Kimito” apple, developed by Hirosaki University, offers potential for high-value export and signifies a success in Japan’s intellectual property strategy. Wismettac aims to further expand its “All Japan” approach to promote Japanese varieties internationally and contribute to the country’s export goals. For further inquiries, contact Wismettac Holdings or Hirosaki University.

西本Wismettac(ウィズメタック)ホールディングス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役会長 CEO:洲崎 良朗、以下「Wismettacグループ」)の国内子会社であるWismettacフーズ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:辻󠄀川 弘、以下 Wismettac フーズ)と、国立大学法人弘前大学(所在地:青森県弘前市、学長:福田眞作、以下 弘前大学)は、リンゴ品種に関する契約締結と共同研究を実施しました。

Wismettacグループは、昨年10月に公表した「中期経営計画(2024-2026年)」において、青果事業のグローバル展開推進のひとつとして、知的財産権を活用した日本品種の海外生産及び海外販売事業を、新たな収益の柱として掲げています。

※「中期経営計画(2024-2026)」https://www.wismettac.com/ja/ir/library/plan/main/00/teaserItems1/00/linkList/0/link/MTP_full_r2.pdf より抜粋

当事業の取組みの一環として、Wismettacフーズと弘前大学は、リンゴの新品種「きみと」(後述「■共同研究の背景」参照)の海外展開に取り組んでおり、2020年9月に「きみと」の南アフリカにおける育成者譲渡契約を締結し、同年より約4年間にわたり共同研究を行ってまいりました。本契約は、Wismettacフーズが南アフリカにおいて育成者権の取得および商標の登録を行い、それに基づき種苗、収穫物等の生産・販売等を行うことに関して、相互の利益の増進と発展に寄与することを目的として締結しました。本契約により、南アフリカでの品種利用に関する許諾料が弘前大学に還元されます。現在、南アフリカへ輸出された「きみと」の穂木は、現地の検疫所での検査合格後、現地パートナーの圃場で商業栽培へ向けた試験栽培を進めています。

■共同研究の背景

日本政府は2025年までに農林水産物・食品の輸出額を2兆円、2030年までに5兆円とする目標の達成に向けて、輸出促進、支援、モデル産地の形成や知的財産の保護・活用等の取組を推進しており、2022年の農林水産物・食品の輸出額は前年に比べ14.3%増加の1兆4,148億円(農産物は8,870億円)となり、過去最高を更新しました(*1)。しかし近年、日本の優良な品種が海外へ無断に流出していることが輸出戦略における大きな課題となっています。農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)が開発した「シャインマスカット」は、2016年ごろに無断で海外へ種苗が流出し、急速に海外での生産が拡大しました。その結果、一般的な許諾契約ベースで年間100億円以上の損失が発生したことが発表されています(*2)。

弘前大学は、1981年よりリンゴ新品種の育成プロジェクトをスタートしており、省力化、新たな需要喚起、贈答用などを目的に黄色、赤肉および大果品種の育成を行ってまいりました。「HFF63」(商標名:きみと)は2016年に品種登録されたリンゴの新品種であり、晩生の黄色品種です。果肉に蜜が入りやすく、貯蔵性も極めて良く、袋掛け栽培の必要もないことから、省力栽培可能な贈答用高付加価値リンゴとして今後の普及が期待されています。南アフリカでの『きみと』の栽培が実現した場合、日本の生産シーズンと反対となる南半球での生産は日本のリンゴ市場や生産者に大きな影響を及ぼさないと想定され、その点は高く評価されるものと考えています。育成者権の活用によって、当事業が日本で開発された品種による「攻めの知的財産戦略」の成功事例の1つとなり、日本が誇る優良な品種が、世界へのビジネスに繋がる力を有していると再認識され、日本の育種に関わる素晴らしい研究者たちの自信と誇りにつながることを期待しています。

Wismettacフーズは、2030 年までに農林水産物・食品の輸出額を5兆円とする政府目標の達成に向け、「オールジャパン」の取組を進めています。「中期経営計画(2024-2026)」においても青果事業のグローバル展開推進の施策として掲げている通り、育成者の許諾を受け、侵害対策を行ったたうえで、日本の優良な品種を海外のパートナーとの共同管理下のもと生産を行い、展開で得られた許諾料を育成者へ還元することにより、さらなる品種開発・研究への足掛かりと、国内外生産者との相互発展をねらいます。併せて国内農業の振興や輸出戦略と連携し、育成者権の保護・活用を図ります。

Wismettacフーズと弘前大学は、今後もジャパン・ブランドの価値向上および産地間連携を推進する「オールジャパン」の拡大を目指し、日本の優良品種を活用した知的財産を用いた事業の普及・展開を行ってまいります。

 

*1 引用元「令和4年度 食料・農業・農村白書」農林水産省(https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/r4/r4_h/trend/part1/chap1/c1_1_00.html

 *2 引用元「農林水産物及び食品の輸出の促進に関する法律等の一部を改正する法律の背景及び概要について」農林水産省(https://www.maff.go.jp/kanto/keiei/zigyo/3kyokurennkei/attach/pdf/kaisei_yushutsu_caravan-7.pdf

■ Wismettacフーズ株式会社の概要

(1) 会社名: Wismettacフーズ株式会社

(2) 所在地:東京都中央区日本橋室町三丁目2番1号 日本橋室町三井タワー15階

(3) 代表取締役社長 辻󠄀川 弘

(4) 創業:1912年

(5) URL:https://www.wismettac.com/ja/index.html

(6) 主な事業内容:

・アジア食品の開発および海外販売(アジア食グローバル事業)

・農・水産品の国内および海外販売(農水産商社事業)

・その他商品の国内および海外販売(アメニティ&小売事業)

■ 国立大学法人弘前大学の概要

(1) 大学名: 国立大学法人弘前大学

(2) 所在地:青森県弘前市文京町1

(3) 学長 福田 眞作

(4) URL:https://www.hirosaki-u.ac.jp/

[本件に関する問い合わせ先]

西本Wismettacホールディングス株式会社 経営管理室

電話: 03-6870-2015

メールでのお問い合わせはこちら: https://www.wismettac.com/ja/contact.html

国立大学法人弘前大学 弘前大学農学生命科学部附属 生物共生教育研究センター 藤崎農場

担当:林田 大志 助教  電話: 0172-75-3026

 メールでのお問い合わせはこちら: [email protected]

引用元:PR TIMES

関連記事一覧