CAST、徳島津田バイオマス発電所にて配管減肉モニタリングの実証実験に成功

プレスリリース要約

株式会社レノバは、徳島津田バイオマス発電所内での配管減肉モニタリングシステムの実証実験を行いました。実験では、高温部にセンサを取り付け、バイオマス燃料投入シュート部に特殊治具を使用してセンサを取り付け、無線データ伝送によるリアルタイムモニタリング環境を構築しました。CASTの配管減肉モニタリングシステムは、高温環境での使用に適した圧電センサーを使用し、配管やタンクの減肉を検知し、常時かつ遠隔でモニタリングできます。レノバは再生可能エネルギー発電所の開発・運営を行っており、CASTはセンサーおよび周辺機器・ソフトウェアの研究・開発・製造・販売を行っています。

■実証実験内容について
徳島津田バイオマス発電所内(徳島県徳島市)の2箇所に配管減肉モニタリングシステムを設置し、2023年11月16日から2024年2月22日の3ヶ月超に及ぶ現場環境の実証データを取得するとともに、無線データ伝送の実証を実施しました。

実証概要及び成果は以下のとおりです。

①高温部におけるセンサの長期運用を初実施
稼働時には表面温度が約170~175℃となるボイラ給水配管の表面、保温材下へセンサー4点を取り付け、保温材復旧後も安定的に測定を実施しました。

センサー取り付け時の様子

保温材復旧後の様子

②バイオマス燃料投入シュート部における特殊治具を用いたセンサ取付・計測
固体燃料による内部の摩耗減肉が懸念されるバイオマス燃料投入シュート部(ボイラ棟5階)において、当該箇所の専用に製作した特殊治具を用いて面構造の箇所へセンサーを取り付け、安定的な固定・測定を行いました。

センサー取り付け箇所の様子

ボイラ棟の様子

③無線データ伝送による計測データのリアルタイムモニタリング環境の初構築
センサー近傍にパルサーレシーバーとノートパソコン、ポケットwi-fiを、高温箇所ではそれらに加えて温度測定ユニットを集約したボックスを設置し、インターネット回線を介したデータ伝送と、ウェブブラウザ上で減肉状況のモニタリングを実施しました。1日2回(12時間周期)での計測結果をリアルタイムにクラウドに格納し、オンラインでどこからでも確認できる環境を構築しました。

配管減肉モニタリングシステムについて

実証実験で仕様した配管減肉モニタリングシステムは、CAST独自の耐熱・フレキシブル・薄型の特徴を有する圧電センサーを用い、高温環境でも壊れず、工場配管やタンク等の厚み変化をモニタリングし、腐食などによる配管・タンクの減肉を検知するものです。検知したデータはネットワーク上に格納され、「いつでも・どこでも・誰でも」確認できます。常時かつ遠隔でモニタリングでき、危険な工場内での検査の負担軽減及び事故防止や設備寿命伸長の実現を可能にします。

■株式会社レノバ

設立:2000年5月
所在地:東京都中央区京橋2-2-1 京橋エドグラン18F
代表取締役社長CEO:木南 陽介
事業内容:再生可能エネルギー発電所の開発・運営並びにGX事業の開発・推進
HP: https://www.renovainc.com/

<徳島津田バイオマス発電所>
営業運転開始:2023年12月
所在地:徳島県徳島市津田海岸町9
想定年間発電量:約50,000万kWh(一般家庭約15万世帯の年間使用電力量に相当)
燃料:木質ペレット、パーム椰子殻(PKS)

株式会社CAST

設立:2019年9月
所在地:熊本県熊本市中央区渡鹿5-7-6
代表取締役:中妻 啓
事業内容:センサーおよび周辺機器・ソフトウェアの研究・開発・製造・販売
HP: https://cast-sensing.com
note:https://note.com/cast_sensing
採用や製品に関するお問い合わせ:https://www.cast-sensing.com/inquiry

引用元:PR TIMES

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