太陽光余剰電力を活用したEV急速充電サービス開始

プレスリリース要約

政府は2030年までに再エネ比率を36〜38%まで拡大する目標を掲げ、COP28では130カ国が再エネ発電容量を3倍に拡大する目標に合意。東京都では2030年までにEVシフトを進めているが、都市部で再エネの導入が困難。そのため、余剰電力を都内のEV急速充電器に融通する取り組みが始まる。アイ・グリッドは、AI技術を用いて施設ごとの発電量と需要量から余剰電力量を予測し、その電力を都内の小売・商業施設のEV急速充電器に供給する。これにより、EV充電を再エネ100%で利用可能にし、第一弾としてヤオコーの都内店舗に導入予定。また、急速充電器の設置条件やサービス概要も公開されている。

日中使いきれない地域の再エネを無駄にせず、都内で増加するEV充電ニーズにマッチングする取り組み

政府は2030年度に電源における再エネ比率を36~38%まで拡大する目標を掲げています。また、2023年12月に開かれたCOP28(第28回気候変動枠組条約締約国会議)では、2030年までに太陽光発電等の再エネ発電容量を3倍(2022年比)に拡大する目標について130カ国が合意しました。

世界各国で脱炭素化への取り組みが進み、国内においても再エネの創出を加速している中で、東京都では2030年までに脱ガソリン車として新車販売の規制が表明されており、EVシフトも進行しています。 

しかし、電力需要の大きな都市部では太陽光発電を中心とした再エネ開発の適地が少なく、大規模な導入が困難となっています。一方で、全国各地では特に中間期(春・秋)の日中において、電力需要量に対して発電量が過多となることで、出力抑制の必要性が生じ、再エネの発電が一時停止される傾向が強まっています。

そこで、今回の新たなEV急速充電サービスでは、日中使いきれない地域の太陽光発電による余剰電力について、都内に設置するEV急速充電器へ融通することで、再エネを無駄なく活用することを目指します。

        

アイ・グリッドでは、小売店や商業施設、物流施設等の屋根上を中心としたPPAモデルによる太陽光発電設備を全国822施設/187,266kW(2024年1月現在)で保有・運営しています。そして、2021年8月からは導入施設の自家消費量を上回り、地域の再エネ電力を創出する「余剰電力循環モデル」を開始し、100施設以上での稼働(2024年1月現在)を達成しました。従来のPPAでは、自家消費できる分だけのパネルを設置するのが主流でしたが、それでは屋根面積に対して太陽光発電容量が小規模となり、再エネ普及が進まないという課題がありました。余剰電力循環モデルでは当社独自のAI技術を用いて、施設ごとの発電量と需要量から余剰電力量を予測し、その余剰電力を買い取ることで、施設屋根全面へのパネル設置が可能となります。

創出した余剰電力はアイ・グリッドの電力小売事業によって別の電力利用者に供給してきましたが、新たに、小売・商業施設に設置するEV急速充電器の電力として供給を開始します。これにより都内でのEV充電も実質再エネ100%で利用することを可能にします。例えば、大規模な物流施設の屋根上に設置した太陽光発電システム(500kW)によって、年間約4割が余剰電力として生み出された場合、この余剰電力をEV充電で利用することで、10,000台相当の充電(20kWh/台)として利用できることになります。

「買い物ついでのEV充電」を促進、第一弾導入予定にヤオコー

施設での平均的な滞在時間では、普通充電器を利用すると十分な充電ができない場合があります。小売店・商業施設というEVユーザーにとって生活圏内で利便性の高い場所に急速充電器を設置することで、EVシフトを支える充電インフラ整備につながります。

また、急速充電器導入のネックとなっている年間数十万円の電力料金については、アイ・グリッドが小売事業者としての電力調達・供給ノウハウを生かすことで、施設にとって導入負担がないモデルを実現するに至りました。

急速充電器を設置した施設では、来店客にとって「買い物ついでのEV充電」が提供できるようになり、来店客向けの付加価値向上にもつながります。

本取り組みの第一弾として、株式会社ヤオコー様の都内店舗における導入準備を進めており、年内の充電設備設置・サービス開始を予定しています。

【サービス概要】

アイ・グリッドが小売店・商業施設の駐車場にEV急速充電器を設置し、補助金申請やメンテナンス、課金認証といった各種対応をトータルサポートすることで、来店客向けのEV充電サービス提供を支援します。

●急速充電器:無償設置 ※東京都先行導入

●充電器出力:50kW

●充電設備本体費、工事費、電気代負担:無料

 ※充電器ご利用のEVユーザー様は充電料金のお支払いが必要となります。

●設置場所条件:駐車場台数100台以上、店舗入り口付近の駐車スペースへの設置

 ※設置状況に応じてサービスプランに適応しない場合があります。

サービスWebサイト:https://www.igrid.co.jp/realevcharger/

アイ・グリッドは全国に拡充している分散型の太陽光発電施設での再エネを最大限に活用し、さらなる再エネ利用率を高め、地域のEV普及と脱炭素化促進につなげてまいります。

■株式会社アイ・グリッド・ソリューションズについて

 アイ・グリッド・ソリューションズは、仮想発電所(VPP)事業、エネルギーマネジメント事業、電力供給事業を通した脱炭素ソリューションを統合的に展開するエネルギーサービスプロバイダー。子会社であるVPP JapanはオンサイトPPAモデル国内No.1※1の事業を手がけています。グリーンテックを推進し、グリーンエネルギーが地域をめぐるサステナブルな世界の実現を目指します。環境省 第9回グッドライフアワード 環境大臣賞 最優秀賞受賞

 ※1 富士経済 再生可能エネルギー発電システム・サービス市場/参入企業実態調査2022 第三者所有モデル(PPA、リース)・非住宅(10kW以上)・2021年度実績。子会社である株式会社VPP Japanを通じ、流通小売、物流等の企業向けを中心に、施設屋根上に初期費用なしで太陽光発電所を導入するオンサイトPPA事業をいち早く手がけ、PPAモデル国内No.1(オンサイトPPA開発実績822施設・発電容量187MW/23年1月時点 )の実績を有しています。

【会社の概要】

社名:株式会社 アイ・グリッド・ソリューションズ

本社所在地:〒102-0083東京都千代田区麹町3-7-4

代表者:代表取締役社長 秋田 智一

資本金:6,530百万円(2024年1月末時点)※資本剰余金含む

従業員:100名(2024年1月末時点)

設立:2004年 2月

会社HP:https://www.igrid.co.jp/

オウンドメディア「グリラボ」:https://gurilabo.igrid.co.jp/

引用元:PR TIMES

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