国内外アーティスト7名を含めたグループ展「Viewing Room」を Galerie Supermarkt(東京)にて開催
プレスリリース要約
- 展覧会について | 「Viewing Room」
本展は2022年ギャラリー創立以来これまでコラボしてきたアーティストの作品をセレクトし、Viewing Roomとして特別な展覧会を開催致します。中には、東京では公開されてない人気若手作家Katie Tomlinson、Fu Siteの作品と、当ギャラリーオーナーのJoiii XUが収集してきたMiriam Cahn、猪瀬直哉の作品など個人コレクションも一部展示致します。
- アーティストについて
◾️アーティスト|Amy Tong
エイミー·トン(Amy Tong)の活動は、毎日のビデオや写真の撮影、 日記の執筆、そして代々受け継がれてきた遺品の保管に至るまで、個人的なドキュメンテーションの膨大な日課に根ざしており、これらのドキュメンテーションを融合させる。ビデオ、文章、ゼラチン、テキスタイル、ペイントなど、彼女の繊細なマルチメディアの実験は、世代間のトラウマ、神話、母系的なつながりについて考察している。
ボーンマス芸術大学で学士号を取得後、香港のSquare Street GalleryとRNH Spaceで個展を開催(いずれも2021年)。そして現在は香港バプティスト大学ビジュアル ·アート·アカデミーの大学院生である。
◾️アーティスト|Florent Groc
人里離れた自然の中に身を置きインスピレーションを得たFlorentの作品は、生命力を感じさせる色彩で様々な植物が描かれている。また、文明から離れ自然を謳歌しているように描かれた人や動物は、生命力を湛える植物達に囲まれ、神話的な印象を与える。私達の文明社会は規律や区別、秩序をベースにして発展を遂げてきたが、Florentの描く神話的な世界観は、調和をベースとした自然と人間のオルタナティブな親密さについて問いかけるかのよう。 Florentはこれまでにもフレスコ画など様々な表現方法で制作をしており、Hermèsとのコラボレーションやオルセー美術館での作品展示の経験を持つ。
1987年生まれ。現在マルセイユを拠点に活動している。2009年にグラフィックデザインの学位を取得し、TEUTHというデザインスタジオの共同設立者でもある。
◾️アーティスト|Fu Site
Fu Siteの絵画作品は、現実と夢の間のような幻想的で超現実的(シュルレアリスム的)な雰囲気を纏っており、具象と抽象の間を軽やかに揺らいでいる。そのため、Fu Siteの作品に描かれたイメージは鑑賞者の中であらゆる定義やカテゴリーから逃れ 、分類されることなく漂う。ピーテル・パウル・ルーベンスの絵画を見た際に、そこから抽象画の要素を感じ取ったと言う作家の作品は、具象的なイメージの背後にある抽象性、抽象的なイメージの中にある具象性を探っており表裏一体の面を持つ。また、絵画や映画の一場面など、あらゆるイメージをコンピューターを用いて再解釈することによって構成し描かれた作品 のイメージは、超現実的な雰囲気を纏いながらも現実とのつながりを持ち、その均衡を保っているかのようだ。
1984年、中国遼寧省生まれ。現在はフランスを拠点として作家活動をしている。
2006年に北京の清華大学、2011年にヴェルサイユ美術学校、2014年にノールパドカレ高等美術学校を卒業。
2013年に第1回Canson Prix Art School絵画賞を受賞。
◾️アーティスト|Katie Tomlinson
ケイティは絵画の講師でもあり、現代絵画と教育学における交差するフェミニス トの視点に焦点を当てている。彼女の作品は、一見その明るく多様な色使いから も愛らしく遊び心を感じさせる雰囲気を感じさせますが、人間の心理的な葛藤やトラウマなどが独特な緊張感と共に描かれている。Katieが描くモチーフには、神話からの引用や美術史への言及など様々な意味が散りばめられており、その範囲は人間のパーソナルな葛藤からフェミニズムや男権社会への問題提起など社会的な課題にまで及ぶ。Katieのように皮肉やユーモアを持って人間の暗い部分を描くことは、決して一枚岩ではない私たちの内面的な複雑さの受容なのかもしれない。ただ、彼女の作品ではそれは肯定と同義ではなく自らを知ることによる「その先」へと鑑賞者の目を向けさせるかのようだ。
Katie Tomlinsonは、ティーサイド生まれで、マンチェスターとロンドンを拠点に活動。バジルH.アルカッツィ奨学金の支援を受け、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アー トで絵画の修士課程を修了した(2021-2023年)。
◾️アーティスト|Miriam Cahn
Miriam Cahnは路上にドローイングを描くパフォーマンスなどからアーティスト活動を開始し、90年代からは現在のスタイルである鮮やかな色彩と動的な筆使いを特徴とした油彩画を主軸に制作を続けている。Cahnは、その精緻で独自の感性に基づき色彩を用いてキャンバス上に人物の特定の身体部位、特に乳房や唇、そして目を際立たせるように描く。それらは脆弱さと繁殖能力を示唆しており人物に内在する生命感を表現している。過去数十年にわたる制作の歴史で彼女の作品は、 独自のカテゴリーと画像学的な意味を持ち、主に人体、人間の対立、家、戦争、自然、風景などの現実的かつ架空のテーマに焦点を当てる。これらを主題にしたCahnの作品には深い感情の張りを感じる。
1949年スイス・バーゼル生まれ。 現在バーゼルとブレーガグリアを拠点に活動。
◾️アーティスト|Naoya Inose
猪瀬直哉の作品は、自然界とそこにおける人間の強欲な在り方、それによって生み出される不調和な関係性を探求している。細部まで精巧な風景と抽象的な世界を、油絵の技術によってキャンバスに描き出す。その作品は私たちがどう自然と向き合っているのかを問い、またポストモダニズムにおける名画の役割、そしてそれがどのように変化しているかについて議論していく。作品収蔵先にはベネトンコレクション、桶田コレクション、高橋コレクション、SEGA Sammyコレクションなどがある。
猪瀬直哉は1988年神奈川県生まれ。東京藝術大学油絵科を卒業し、現在はロンドンを拠点に活動している。
◾️アーティスト|Wu Jiaru
ウ・ジアル(Wu Jiaru)は香港を拠点に活動しており、インスタレーション、レディ・メイド、ペインティング、ジェネレイティブ・デジタル・イメージの実験的制作を行うアーティストである。 彼女の作品は、神話、文学そして親密な関係の観点から、アイデンティティ、境界線、歴史の個別化といった問題を探求している。
2014年 清華大学で美術と英語を専攻。
2017年 香港城市大学でクリエイティブ・メディアの修士号を取得。 最近では、個展「Emotional Device」(2023年 P21、ソウル)「Secrets with an Abundance of Foreign Lines」(2023年 ニューヨーク)「To the Naiad’s House」(2022年 Flowers Gallery、香港 )が開催された。 またグループ展ではTai Kwun Hong Kong(2023年 香港)、Axel Vervoordt Gallery(2021年 香港)、Para Site(2021年香港)などに参加している。
呉は2022年にアジアン・カルチュラル・カウンシル・ニューヨーク・フェローシップを受賞し、彼女の作品はバーガー・コレクション、M+ミュージアムなどに収蔵されている。
- 開催概要
展覧会名 : Viewing Room
展示作家 : Amy Tong / Florent Groc / Fu Site / Katie Tomlinson / Miriam Cahn / Naoya Inose / Wu Jiaru
会 期 : 2024年2月9日(金) -3月16日(土)
会 場 : Galerie Supermarkt
住 所 : 東京都渋谷区神宮前 3 丁目 7 番 12 号
開館時間 :12:00 – 18:00(日・月 休)
- Galerie Supermarkt について
Galerie Supermarktは2022年に世界的なパンデミックが蔓延した際、従来とは異なる現代アートへのアプロー チへの必要性を感じ、活動を開始しました。あえてスペースを持たず、作品とアーティストに最適な場所で展覧会を構成することで、様々な場所、空間、 環境と共鳴し、従来の展示の制限を突破して柔軟で開放的な展示の表現と体験提案してきました。これは神宮前に固定のスペースができた現在も同様で、これからも国境を超えて新興芸術家を発掘し、プレゼンテーションしていく上で変わらない活動方針になります。
パンデミックに対応し、ポストコロナに変遷しつつある今、固定のスペースを構えることで、恒常的なコミュニケーションを諸外国、特にアジア諸国の鑑賞者と交わし、現代美術の発展に務めます。そして、アーティストには育成プラットフォームを提供し、潜在力と創造力を持つ芸術家を育成し、世界にプレゼンテーションしていきます。ここ神宮前をハブに、エリア特有のカルチャーと共鳴しつつ、各分野の専門のパートナーと協力し、Galerie Supermarktは現代芸術の社会における可能性を体現していきます。
引用元:PR TIMES