「タワマン節税」のルール変更で「需要や価格に影響が出る」と考える不動産投資家は7割以上に
プレスリリース要約
国内最大(※)の不動産投資プラットフォーム「楽待(https://www.rakumachi.jp/)」を運営する株式会社ファーストロジック(本社:東京都中央区、東証スタンダード上場、証券コード:6037)は、「『タワマン節税』のルール変更に伴う影響度調査」を行い、不動産投資家約150人から回答を得ました。
投資家の7割以上が「タワマンの需要や価格に影響が出ると思う」と回答しており、新ルールの適用が及ぼす市場への動向が注目されています。
- 「タワマン節税」とは
タワーマンションを使った節税、いわゆる「タワマン節税」とは、富裕層などが相続税の節税を目的に、タワーマンションなどの高層物件を購入する節税スキームです。現金で相続すると多額の相続税がかかりますが、現金を不動産にしておくことで相続税評価額が下がり、これが相続税の節税になります。不動産の相続税評価額は土地と建物で決まりますが、戸数の多いタワーマンションだと1戸あたりの土地の持ち分が小さくなるため、節税の効果がより高まります。特に高層階ほど、市場における実勢価格と相続税評価額の乖離が大きくなってより高い節税効果を生んでおり、こうした「タワマン節税」が過度な節税対策として問題視されていました。
- ルール変更の経緯
2022年4月、相続税評価額が実勢価格より低すぎるとして国税当局が追徴課税したことの是非が争われた裁判で、最高裁は「ほかの納税者との間で、看過しがたい不均衡を生じさせ、実質的な租税公平に反する」などとし、実態にもとづいて課税することを認めた形とする判決を出しました。
(※楽待新聞記事「『伝家の宝刀』は適法、不動産相続巡る裁判で相続人側が敗訴」
https://www.rakumachi.jp/news/column/290915)
判決を受け、政府は有識者会議を設置し、2024年1月1日以降の相続税評価額の見直しを決定。相続税の評価が実勢価格の6割程度に引き上げられることになり、これまでより節税の幅が小さくなります。
- 新ルール適用についての投資家の反応は?
「新ルールの適用によって、タワマンの需要や価格に影響が出ると思いますか?」という質問に対して、最も多かったのは「多少は影響が生じると思う」で58.2%でした。「かなり影響が生じると思う」は13.7%で、両者を合わせて71.9%が「影響が生じると思う」を選んだ結果になりました。
一方で「あまり変わらないと思う」が21.6%で、「全く変わらないと思う」が6.5%となり、両者を合わせると「変わらないと思う」が28.1%でした。
実際に相続税対策でタワーマンションを購入したことがある投資家で「かなり影響が生じると思う」と回答した人は、その理由について「従来の2倍に相続税評価額が上昇し(※)、相続税対策としてのメリットが減るため」としています。また「高層階の買い控えが多少は起こると思う」と推察する人もいました(※見直し前と後の相続税評価額の差は、物件によって異なります)
一方、「あまり変わらないと思う」と回答した投資家は、「今までがおいしすぎただけで、税法上少し厳しくなるがまだまだタワマン節税のメリットはあると思う」「節税効果が低くなっても、投資物件としての意義はあるし、立地的に優れたところにあるなら投資価値は高いと思われる」といった意見が挙がりました。
その他、ルール変更自体について、「相続税評価額が実勢価格と大きく乖離しているものについては、歪みが補正される方向となるのは仕方ないと思う。結局はいたちごっこの側面もある」「新たなバブルを生み出さずに済んだ」など意見もありつつ、「相続税対策がやりにくくなることは大変悲しい。早い段階から計画的に財産分与の準備などが必要」といった意見もありました。
- アンケート調査の概要
・調査機関:株式会社ファーストロジック
・調査方法:「楽待」のユーザーに対しWEB アンケートを実施(有効回答者数153人)
・調査機関:2023年11月8日~16日
・データ利用:本記事に公開しているデータは無償でご利用いただけますが、出典の明記をお願いします
(出典例:不動産投資プラットフォーム「楽待」を運営する株式会社ファーストロジック調べ)
- 会社概要
社名:株式会社ファーストロジック
URL:https://www.firstlogic.co.jp/
上場市場:東証スタンダード(証券コード:6037)
本社:東京都中央区八丁堀三丁目3番5号 住友不動産八丁堀ビル5階
設立:2005年8月23日
事業内容:国内最大の不動産投資プラットフォーム「楽待」の運営
※『物件数 No.1』:日本マーケティングリサーチ機構調べ(2022年12月)
『使いやすさ No.1』:ゴメス・コンサルティング調べ(2022年12月)
『利用者数 No.1』:自社調べ(2022年12月)
引用元:PR TIMES