「アーティストと子育て」をテーマとする現代アート展

プレスリリース要約

「あたらしく、うまれる – 子を育てるアーティストの日々の創造」というテーマで、アーティストと子育てを取り上げた展覧会が企画されています。子育てをしながら活動するアーティストの存在が注目され、展覧会では8名のアーティストによる作品や言葉を通じて、ライフステージの変化が創作にもたらすエフェクトの多様さと魅力に焦点が当てられます。展覧会にはトークイベントやオープニングレセプションも予定されており、子育てがもたらす新たな視点や気づきを表現した作品が展示されます。展覧会は2024年3月8日から17日まで、東京都渋谷区のアートルーム企画室で開催されます。
あべさやか《Moved space.》草木染め・絹 2023
Installation view at Fukuroda Hospital Artist in Residency

gallery ayatsumugiは、「あたらしく、うまれる – 子を育てるアーティストの日々の創造」と題し、アーティストと子育てをテーマにした展覧会を開催します。8名のアーティストによる作品と言葉を通じて、ライフステージの変化が創作にもたらすエフェクトの多様さと魅力に焦点をあてます。

企画背景

近年、子育てをしながら活動するアーティストの存在が目立つようになりました。感受性豊かでクリエイティブな彼らから聞く子育て談は、とてもみずみずしいものでした。また、あたらしい家族と過ごすことで、どんなふうに制作スタイルが変化したか(または制作できない時期があったか否か)についても、それぞれの向き合い方があり、工夫があり、創作活動がジャンプするきっかけに繋がっていることに、新鮮な驚きを与えてもらいました。

芸術創作と生きることとは、不可分なところがあります。そして、「生きる」という部分は、子育ての時間で大きく揺らぎます。その人生の変容は、少なからず創作にも影響を及ぼすでしょう。あたらしい生き方、創作と向き合う時間。さなぎが蝶になるような時間。人として、親として、アーティストとして、あたらしい自己や創作が生まれてくる時間があるのです。そうした人生の輝くような変容のひと時を、展覧会の開催を通じて、祝福しあえたらと願っています。

問題意識

企画の根にある問題意識は、結婚や子育てを経て、才能あるアーティストが業界を去ってしまう現象を長年見続けてきたことで育ってきました。

今回の企画を人に話すたびに、とてもびっくりされました。多くの人々が、「アーティストは子育てと両立できない」という先入観を持っています。この誤解が、アーティストのキャリアに悪影響を及ぼしていると感じています。それは、日本から世界で活躍できるアーティストを輩出する活動においても、ずいぶんとマイナスな影響を生じさせていると感じます。

展覧会の特徴

本展では、実際に子育て中または子育て期を経たアーティストの作品と言葉を展示します。彼らの作品は、子育てがもたらす新たな視点や気づきを表しています。また、関連イベントとして、トークイベントやオープニングレセプションも開催予定です。

作品や言葉を通じ、若いアーティストが、ライフステージの変化に直面したときに「あきらめないためのヒント」を汲み取ってくれたら、嬉しく思います。

関連イベント

■Xスペース トークイベント:「アーティストと子育てラジオ」

日時:3月2日(土)15:00〜19:00

会場:オンライン( gallery ayatsumugi Xスペース @g_ayatsumugi)

   https://twitter.com/i/spaces/1nAKEabyMZnKL?s=20

登壇者:グループ展参加アーティストほか

モデレーター:友川綾子(gallery ayatsumugi)

事前予約不要

gallery ayatsumugiのXアカウント(@g_ayatsumugi / https://twitter.com/g_ayatsumugi)をフォローして、お気軽にご参加ください。

トークに関係する質問・疑問を、事前に大募集中!

アーティストに聞いてみたいこと、メッセージ、テーマに関係する自分自身のエピソードなど、お気軽にどしどしご応募ください!

質問フォーム:https://forms.gle/qUPukjNmRvmVetom6

■オープニングレセプション

日時:3月8日(金)17:00〜19:00

会場:アートルーム企画室(東京都渋谷区広尾2-13-6)

■Instagramでアーティストの言葉を発信中!

gallery ayatsumugi Instagramアカウント

https://www.instagram.com/gallery.ayatsumugi/

展覧会概要

展覧会名: 

ayatsumugi企画グループ展

「あたらしく、うまれる – 子を育てるアーティストの日々の創造」

会期: 2024年3月8日(金) 〜 3月17日(日)

時間: 12:00〜18:00(月曜日は休廊、金曜日と土曜日は19:00まで)

会場: アートルーム企画室(東京都渋谷区広尾2-13-6)

主催・企画: gallery ayatsumugi

協力: 合同会社企画室

出展アーティスト:

あべさやか

稲吉稔

okada mariko

蠣崎誓

加茂昂

幸田千依

豚星なつみ

水川千春

アーティストプロフィール

あべさやか

《動く景色》あべさやか 草木染め・絹 インスタレーション 2023年
アーティスト。1980年生まれ。三重県出身。徳島県神山町在住。日本とオランダを拠点に活動。多摩美術大学工芸科陶プログラム、ヘリット・リートフェルド・アカデミー(アムステルダム)卒業。文化庁新進芸術家海外研修員としてサンドベルグ大学院にて応用美術修士を修得。日常では見えにくい声や存在を、インスタレーション、ビデオ、ドローイングなど様々な手法を通じビジュアライズする。近年はオランダのフィフス・シーズンによる精神科病院でのレジデンスプログラム(2015年アルトレヒト病院/オランダ・ユトレヒト州、2022〜2023年袋田病院/日本・茨城県大子町)に参加。Kamiyama Makerspace(KMS)代表。KAMIYAMA BEERオーナー。
https://sayaka.nl/

稲吉稔

《さまよう看板》稲吉稔 昭和期の袖看板をテーブルとしてリメイク h75×w60×d450cm 2010年〜
美術活動家。1960年生まれ。神奈川県横浜市在住。 1980年、死別した父親の町工場を受け継ぐも3年後に倒産。1989年にシャンブル・ダミ展に影響を受け、町の中や日常の中をテーマにサイトスペシフィックな発表や活動を始める。2010年より、横浜の下町の築60年の3階建ての元銀行を空間作品兼生活拠点として、アートプロジェクト「nitehi works」を開始。2017年に空間作品兼活動拠点を元運送屋の古民家に移し現在に至る。空間作品兼拠点をツールとし、人の創造性によって移り変わる全ての様を、日常の中に探している。 1989年、白州 Summer Festival(山梨)、1995年、ワタリウム美術館「水の波紋’95 悪い前兆」(東京)、2023年、 Bankart「hurt and erase キズつけてキズを消す」(横浜)などに参加。
https://nitehi.jp/

okada mariko

《paradise》おかだまりこ 刺繍、アクリル(木額付き) 24×30cm 2022年
アーティスト。1987年生まれ。東京在住。女子美術大学デザイン学科ヴィジュアルデザイン卒業。学生時代に文化刺繍と出会い、絵を描くように刺繍が出来る面白さを知り、自らの作品制作を「 painting stitch 」とよび、刺繍・ミクストメディアで絵画を制作している。毎年個展を開催するほか、台湾や香港のアートフェアに参加するなど、アジア各地に活動を展開している。近年のテーマはpray(祈り)/play(遊び)。2010年、第11回SICF展 審査員賞「南條史生賞」(森美術館館長)受賞。2020年Wrong Gallery「Giantmango selection vol.6」(台北)、 2021年、ギャラリー澄光「pray/play」(東京)など。
https://www.okadamariko-art.com/

蠣崎誓

《落ち葉たちとあそびました》蠣崎誓 公園の落ち葉を土に並べる 100×80cm 2022年12月7日
手でつくるひと。1979年生まれ。東京在住。手と指先を使い生きることを目指して、自然や日常にあるちいさな素材を集め、土に還りまた生まれる作品を制作している。2019年、信濃大町あさひAIR「生まれたて天国」招聘アーティストとして滞在制作。同年、ギャラリー&カフェニワコヤとツォモリリ文庫(いずれも東京・仙川)を拠点に街を回遊する展覧会を開催。2021年、「北アルプス国際芸術祭2020-2021」(長野県大町市)に参加。
https://www.instagram.com/chikainomori/

加茂昂

《惑星としての土/復興としての土#1》加茂昂 油彩・キャンバス 194×162cm 2023年
画家。1982年生まれ。東京都出身、埼玉県在住。東京芸術大学大学院絵画研究科修了。東日本大震災後より、「絵画」と「生き延びる」ことを同義にとらえ、心象と事象を織り交ぜながら「私」と「社会」が相対的に立ち現われるような絵画作品を油彩で制作する。近年は素材や画材の一部自作にも取り組んでいる。主な活動歴に2021年、水戸芸術館「3,11とアーティスト -10年目の想像」(茨城)、2018年、原爆の図丸木美術館「追体験の光景」(埼玉・東松山)、2023年、PARCEL「化石としての風/復興としての土/祈りとしての風土」(東京)、NANAWATA「惑星としての土/復興としての土」(川越)など。
https://akirakamo.net/

幸田千依

《五月の窓辺》幸田千依 キャンバスに油彩 65.2×53cm 2020年
画家。1983年東京生まれ、長崎市育ち、埼玉県在住。2007年多摩美術大学卒業。様々な場所に住みながらつくる、レジデンスや滞在制作を中心とした活動を行っていたが、近年は埼玉県を活動拠点に、絵を描くこと、公開制作により絵の前で人と出会うこと、今を生きることを、絵画によって織り成す制作を試みている。2017年、上野の森美術館「VOCA展2017 現代美術の展望-新しい平面の作家たち-」にて VOCA賞受賞。主な活動歴に、2017年、「六本木アートナイト2017」(東京)、2021年、「MIND TRAIL 奥大和 心の中の美術館」(奈良)、2022年、府中市美術館「空と競馬場」(東京)など。
http://kodachie.com/

豚星なつみ

《クニクニ》豚星なつみ アフリカ布を縫製 30×19cm 2020年
象書家。1980年生まれ。大分県出身。フランス在住。文字の意味や象(カタチ)を墨を用いてオリジナル書体で書く象書家として活動するほか、豚のイラストやオブジェを制作。2002年から出身地の大分を中心に、展覧会に限らず、看板制作やロゴ、ラベルデザインなど、地域に密着した活動を精力的に展開。2019年、結婚を機にフランスに移住。近年は夫のルーツであるアフリカの布を使用して、手縫いの動物などを制作する。主な活動に2009年、清島アパート『別府現代芸術フェスティバル 混浴温泉世界”わくわく混浴アパートメント”』(別府)、2023年、Centre Socioculturel Cerise「象書展-文字のカタチを描く」(パリ)など。
https://www.pigstar.club/

水川千春

《富士山》水川千春 あぶり出し 海水、河口湖の水、火、紙 53.5cm×69cm 2024年
美術家。1981年大阪生まれ。山梨県在住。同志社女子大学卒。彩都IMI大学院スクール現代美術コース修了。2006年より国内外のアートプロジェクトに多数参加。廃墟、店舗跡地などに住み込み、滞在制作を行う。同年より「あぶりだし」技法に取り組み、独自表現として確立。自身の入浴した風呂の残り湯、温泉、川、海などの「水」を「火」であぶり、滞在地域での生活に存在するイメージ/モチーフを紙の上に浮かびあがらせる。2015 年、上野の森美術館「VOCA展2015現代美術の展望─新しい平面の作家たち」、2022年、「六本木アートナイト2022」、2023年、有楽町アートアーバニズム「YAU TEN‘23」等に参加。

https://www.instagram.com/mizukawachiharu/

引用元:PR TIMES

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