専門医が解説。『別冊NHKきょうの健康 大人の発達障害(ADHD、ASD)  職場で、家庭で、周囲ができるアドバイスとサポート』2月19日発売

プレスリリース要約

NHK出版から2024年2月19日に発売された『別冊NHKきょうの健康 大人の発達障害(ADHD、ASD)  職場で、家庭で、周囲ができるアドバイスとサポート』は、大人の発達障害についての理解と対策に焦点を当てた書籍です。脳の特性である発達障害は、本人が理解し対策をとることが重要であり、周囲の理解とサポートも同様に重要です。本書では、22のケースをもとに専門医が具体的なアドバイスとサポート法をわかりやすく解説しています。また、発達障害についての正しい知識を持つことが重要であり、本書は本人と周囲の理解を深め、生きづらさを軽減し能力を活かすための支援を提供しています。
『別冊NHKきょうの健康 大人の発達障害(ADHD、ASD)  職場で、家庭で、周囲ができるアドバイスとサポート』2024年2月19日発売 定価1,320円(税込)

NHK出版から『別冊NHKきょうの健康 大人の発達障害(ADHD、ASD)  職場で、家庭で、周囲ができるアドバイスとサポート』が2月19日に発売されました。

私たちの思考や行動はすべて脳が司っていますが、生まれながらに大多数の人とは違う「脳機能の偏り」をもつ人々がいます。このような脳の特性は「発達障害」と呼ばれています。「大人の発達障害」は、もともとの特性としてあるもので、大人になってから急に発症するものではありません。しかし本人の特性によって起こるトラブルが原因で、社会生活に適応できずに悩んだり、「生きづらさ」を抱えたりする人が多くいます。本人が自身の特性をよく理解し、それに合わせた対策をとることが大切ですが、それと同じくらい重要なのが、周囲の人のサポートです。本書では、本人の対策や周囲のアドバイスとサポート法を、22のケースをもとに専門医が具体的に、イラストを交えてわかりやすく解説します。

 発達障害の人は、そうでない人が当たり前にできるようなことが、非常に困難です。どんなに努力をしてもうまくできるようにならないことがありますし、聴覚や視覚などにおいても、独特の感覚をもっています。それらを知らないままでいるのは、当事者にとっても周囲の人にとっても、よい結果を生みません。目に見えない特性だからこそ、両者が発達障害についての正しい知識をもつことが非常に大切なのです。
 発達障害の人の「生きづらさ」を軽減するには、本人が自身の特性をよく理解し、それに合わせた対策をとることが第一です。専門家のアドバイスを素直に聞き入れて実行できる人は、社会生活にも適応しやすい傾向があります。

 そして、本人の対策と同じくらい重要なのが、周囲の人のサポートです。例えば、

「仕事の指示は文字で具体的に伝える」「仕事は分割して1つずつ指示をする」などの工夫で、特性によるトラブルを減らすことは可能です。また、特性に合った部署に配置転換をしたら、スムーズに仕事をこなせるようになったというケースもあります。本人の努力や工夫を認めて「よく頑張っているね」などと声をかけるだけでも、対策へのモチベーションが高まりますし、自信にもつながるでしょう。周囲の理解や対応次第で、本人の生きづらさが軽減され、本来もっている能力を活かすことができるのです。

 職場でも家庭でも‟暗黙のルール”があるものですが、「絶対にそうしなければならない」ルールはそれほど多くはないはずです。考え方の枠を柔軟に広げ、試行錯誤を繰り返しながら、誰もが気持ちよく社会生活を送ることができるよう歩み寄ってほしいと思います。

 そのために、本書がお役に立てば幸いです。 

                                                                                                       岩波 明

                                                                       (「はじめに」より抜粋)

内容紹介

第1章「人の発達障害とは ~ADHD、ASDについて知ろう」より
第1章「人の発達障害とは ~ADHD、ASDについて知ろう」より
第2章「職場でよくある15の困りごと&周囲のサポート法」より
第3章「家庭でよくある7つの困りごと&周囲のサポート法」より

◎専門医が答える「大人の発達障害」――本書から記事を特別公開

https://mag.nhk-book.co.jp/article/45278

目次紹介

はじめに

第1章 人の発達障害とは ~ADHD、ASDについて知ろう

大人の発達障害とは/ADHD(注意欠如・多動症)とは/ASD(自閉スペクトラム症)とは/子どもの発達障害と大人の発達障害の違い/ADHD、ASDの診断/ADHD、ASDの治療法/ADHDやASDとの併発がみられる症状や病気/コラム まだまだ発達障害に対する誤解があります

第2章 職場でよくある15の困りごと&周囲のサポート法

1 ケアレスミスが多い。整理が苦手で物をよく無くす/2 いわゆる雑務が苦手。興味のもてないことに取り組めない/3 遅刻が多い。仕事の準備が間に合わない/4 相手の気持ちが想像できない。思いついたらすぐ行動してしまう/5 電話が苦手。「ほう・れん・そう」ができていない/6 仕事を先送りしがち。締め切りが守れない/7 打ち合わせをすっぽかす。スケジュール管理ができない/8 メモをとっても読めない。優先順位がつけられない/9 複数の仕事を同時に進められない/10 会議で発言することが苦手。複数人との会話が苦手/11 自分の意見をうまく言葉にできない/12 間接的な表現が苦手。言葉どおりに受け取ってしまう/13 急な予定変更に戸惑う。臨機応変に対応できない/14 人との距離のとり方が近すぎる/15 職場で出る音が苦手

第3章 家庭でよくある7つの困りごと&周囲のサポート法

1 無駄遣いをする。衝動買いをする/2 忘れ物が多い/3 片づけが苦手/4 家族関係が悪くなる/5 思ったことをすぐ口に出す。よけいなことを言ってしまう/6 友人や恋人と思っていた人にだまされる/7 衝動的に行動してしまう。感情をコントロールできない

大人の発達障害(ADHD、ASD)公的支援一覧

監修者紹介

岩波 明(いわなみ・あきら)

昭和大学医学部精神医学講座教授。1985 年東京大学医学部卒業。精神科医。医学博士。東京都立松沢病院、東京大学医学部附属病院精神科などを経て、2012 年より昭和大学医学部精神医学講座主任教授、2015 年より同大学附属烏山病院院長を兼務。専門は精神生理学、特に発達障害の診断・治療。

商品情報

『別冊NHKきょうの健康 大人の発達障害(ADHD、ASD) 職場で、家庭で、周囲ができるアドバイスとサポート』

監修:岩波 明
編:NHK出版
出版社:NHK出版
発売日:2024年2月19日
定価:1,320円(税込)
判型:B5判並製
ページ数:96ページ(オール2色)
ISBN:978-4-14-794199-0
NHK出版→https://www.nhk-book.co.jp/detail/000067941992024.html

Amazon→https://www.amazon.co.jp/dp/4147941990

引用元:PR TIMES

関連記事一覧