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Indeedが「管理職への転職に関する調査」を実施。管理職に転職した人のうち、約6人に1人が非管理職から転職している。管理職転職は、非管理職への転職よりも転職後の仕事に満足している割合が高い傾向。

プレスリリース要約

Indeed Japan株式会社が20~59歳の15,014名を対象に「管理職への転職に関する調査」を実施。この調査によると、管理職求人が増加し、管理職に転職する人は全体の1割未満であり、その中で非管理職から転職する割合が高いことが明らかになった。管理職転職者は年収が増加し、転職後の仕事に満足しており、ワークライフバランスも悪化していない傾向があるという。また、管理職転職者の転職動機や特徴、非管理職転職者との比較などが示されており、これらの情報は求職者や採用企業にとって有益なものとなるとしている。
世界No.1求人サイト* 「Indeed (インディード)」の日本法人であるIndeed Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:大八木 紘之、https://jp.indeed.com 以下Indeed)は、20~59歳の正社員で、直近5年以内に転職活動経験のある男女計15,014名を対象に、「管理職への転職に関する調査」を実施しました。さらに、そのうち1,005名を対象に追加調査を実施し、管理職への転職者と非管理職への転職者の比較を行いました。

昨今、管理職の求人は増加傾向にあり、2016年度から2022年度にかけて管理職求人が3.7倍になっているという調査結果(※1)が発表されています。実際にIndeed上でも2024年の管理職求人割合は正社員求人全体の約4.6%存在(※2)しており、これは事務職(5.0%)や営業職(4.6%)とほぼ変わらない水準で、高い割合であるといえます。この背景の一つとして、社内での管理職育成の難しさがあると考えられます。人事担当者が感じるマネージャー候補の育成の難しさは「管理職になりたくない社員が増えている」が1位で、人事担当者の42.7%がそう感じているという調査結果(※3)も発表されています。こうした背景から、企業は社内での管理職育成だけではなく、外部労働市場にマネジメント人材を求めはじめていることが考えられます。

本調査は、企業の管理職需要が高まる中、管理職に転職した人の実態や働き方、仕事への満足度、また非管理職に転職した人との意識差などを明らかにすることで、管理職に転職したい求職者、および、管理職人材を求めている企業の双方にとって有益な情報として活用いただくことを目的とし、実施しました。

Indeedは「We help people get jobs.」をミッションに掲げ、あらゆる人々が公平に自分に合った仕事が得られる社会の実現に向けさまざまな取り組みを行なっています。今後も求職者や採用企業にとって役立つデータや情報を提供してまいります。

■調査結果 主要ポイント

<管理職への転職実態>

  • 管理職への転職者は、転職者全体の1割未満:直近5年以内に転職した人のうち、管理職(係長以上)求人に応募した人は9.6%、実際に管理職に転職した人は7.5%。
  • 理職に転職した人のうち、約6人に1人が非管理職から、約3人に1人が異業種または異職種からの転職:管理職に転職した人(全体の7.5%、1,131名)のうち、15.9%が非管理職ポジションからの転職。また、異業種もしくは異職種からの転職は32.8%。

<管理職へ転職した人の特徴(非管理職転職者との比較)>

  • 年収が増加する傾向が高い:管理職転職者の年収は、転職によって30代で平均52.8万円、40代で平均+60.0万円アップ。一方で、非管理職への転職者の年収は、30代で平均5.1万円アップ、40代で平均8.2万円アップの結果で、管理職転職者の方が年収増加額が高い。
  • 転職後の仕事に満足している割合が高い:管理職転職者の方が非管理職転職者よりも、転職後の仕事へ満足している割合が高い。特に、「仕事への面白さ」(管理職65.7%、非管理職51.2%が満足:14.6pt差)、「給与」(管理職62.1%、非管理職48.5%が満足:13.6pt差)、「仕事のやりがい」(管理職65.2%、非管理職54.1%が満足:11.1pt差)に差が生じている。
  • 管理職転職で「ワークライフバランス」は悪化しない傾向:管理職転職者は64.8%が「ワークライフバランス」に満足しており、非管理職転職者の61.9%を上回る。また、管理職転職者の7割以上(72.9%)は、転職後に労働時間が増加していない(労働時間が減少:22.0%、変化なし:50.8%)。

■調査結果に対するIndeed Hiring Lab エコノミスト 青木 雄介のコメント

リクルートの調査(※1)によると、昨今管理職の求人は増加傾向にあり、2022年度は2016年度の3.67倍となっています。実際Indeed上でも管理職の求人(※2)は、2024年(1月〜3月)で正社員求人全体の4.6%程度存在しており、事務職や営業職が正社員求人全体に占める割合(それぞれ5.0%、4.6%)とほぼ変わらないほど、労働需要は多いといえます。すなわち、応募の機会は豊富にあるといえそうです。

一方で、本調査結果を見ると、管理職へ応募した人は、転職活動(求人への応募)を行った人全体(※4)の9.6%、実際に管理職に転職した人は7.5%と、1割に満たない状況にあります。ところが、管理職へ転職した人のうち、13.7%は管理職未経験者でした。

これらの結果からは、管理職の労働需要は高い一方で、管理職求人に応募しようとする求職者が十分ではない状況にあり、企業は経験者以外へも門戸を広げている状況にある、と考えられます。

また、管理職へ転職した人は、非管理職へ転職した人よりも、現職に満足している割合が高いことがわかります。特に「仕事への面白さ」「給与」「仕事のやりがい」への満足度が高いことに特徴があります。さらに、管理職転職では、平均給与は転職によってあがっており、3割以上はポジションアップ転職(前職よりも上位の職位へ転職)をしています。また管理職転職者の転職理由では、非管理職転職者よりも「自分の成長・キャリア形成」の回答割合が大きく、この傾向はむしろ前職が非管理職であった人に顕著に見られます(※5)。新たな経験やスキルを身につけ、自身の仕事領域を広げる機会として管理職転職を捉えることも重要です。

一方で、管理職に未応募だった人をみると、ワークライフバランスを重視している傾向が高いことがわかります。しかし管理職転職者層の満足度や勤務時間状況等を見ると、必ずしもワークライフバランスが悪化しているわけではない結果でした。また、管理職転職者も自身がスペシャリスト寄りであると考える人が過半数(55.1%)を占め、かつ6割以上が仕事に面白さを見出せています。管理職は、ワークライフバランスが良くない、ジェネラリストが向いているなどのイメージを持つ人もいるかもしれませんが、必ずしもそういった実態はなく、先入観を取り払い、転職時の選択肢の一つとして、柔軟に検討するといいでしょう。

Indeed Hiring Lab エコノミスト 青木 雄介(あおき ゆうすけ)

 2012年東京工業大学工学部卒、2013年英国UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)経済学修士。その後、外資系コンサルティングファーム等でエコノミスト・データサイエンティストとして政府・民間・司法機関に向けた経済統計分析及び報告書作成に従事。2022年8月より現職。Indeedのデータを活用してOECD各国及び日本の労働市場を分析し、外部関係者に向けて分析結果・インサイトを発信している。

※1:株式会社リクルート 2023年7月調査(https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2023/0719_12487.html)より。転職支援サービス『リクルートエージェント』のデータでは、管理職求人は増加傾向にある(2022年度は、2016年度の3.67倍)。

※2:2024年1月1日〜3月22日の期間における、Indeed上の全正社員求人情報の中で、職種が「経営・管理(management)」に該当する求人の割合。なお、「経営・管理」の求人割合4.6%は、職種「営業」(求人割合は4.6%)、「事務」(求人割合は5.0%)などと同水準であり、規模は大きいといえる。

※3:株式会社リクルート「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2023年」 2023年6月発表(https://www.recruit-ms.co.jp/issue/inquiry_report/0000001191)より。課長・マネージャー候補の育成や選抜に難しさを感じている点の1位が、「課長・マネージャーになりたいという社員が減っている」(42.7%)。

※4:直近5年以内に転職活動(求人への応募)を行った求職者を指す。なお、本調査は、現在就業中の20~59歳で、現在正社員として勤務しており、直近5年以内に転職活動(応募)を行った男女計15,014名を対象に実施し、「令和4年就業構造基本調査」を元に、正社員の性年代構成比にあわせて補正を行っている。

※5:管理職転職者(531名)の転職理由で「自分の成長・キャリア形成」を挙げたのは、前職も管理職(係長相当以上)だった人(421名)では24.9%、前職は非管理職(一般社員、または、主任相当)だった人(107名)では40.2%だった。なお、管理職転職者531名のうち、3名は前職の職位で「その他」を選択しており、管理職・非管理職の分類ができていない。

■調査結果の抜粋

<管理職への転職実態>

転職者全体における、管理職への応募・転職者の割合

  • 管理職への応募者・転職者は、転職者全体の1割未満(応募者9.6%、転職者7.5%)

直近5年以内に転職活動を行った(求人に応募した)人(15,014名)に、転職活動時にどのようなポジション・職位に応募したかを尋ねたところ、管理職(係長以上)に応募したと回答した人は、全体の9.6%でした。

また、最終的に入社したポジション・職位を尋ねた結果、管理職(係長以上)でオファーを得て、実際に管理職ポジションとして転職したと回答した人は全体の7.5%(管理職への応募者全体の78.2%に相当)でした。

転職者全体における、管理職への転職者の傾向

管理職(係長以上)へ転職した人(全体の7.5%、1,131名)の傾向を把握するために属性を明らかにしました。

  • 転職前のポジション:非管理職15.9%、管理職83.8%
管理職に転職した人の転職する前のポジション・職位を尋ねた結果、転職前は非管理職だった人が15.9%、転職前も管理職だった人は83.8%という結果でした。
  • 転職前の業界・職種:同業種同職種内で管理職転職67.2%、異業種または異職種への管理職転職32.8%
管理職に転職した人に、転職前後の業種と職種を尋ねた結果、転職前後の業種・職種ともに同じと答えた人が67.2%と、7割近くが同業種同職種で管理職へ転職していることがわかりました。

一方、業種も職種も前職とは異なる、異業種・異職種の管理職への転職者は12.5%でした。また、同業種・異職種の転職は6.0%、異業種・同職種の転職は14.3%で、合わせると32.8%が異業種または異職種からの転職であることがわかりました。

<管理職へ転職した人の特徴(非管理職転職者との比較)>

調査対象者15,014名のうち1,005名を対象に追加調査を行い、そのうち「管理職へ転職した人(531名、以下管理職転職者)」と「非管理職へ転職した人(344名、以下 非管理職転職者)」を比較することで、管理職に転職した人の特徴を明らかにしました。なお、管理職転職者は、係長相当以上への職位への転職者、非管理職転職者は一般社員、もしくは、主任相当職位への転職者を指します。

  • 年収が増加する傾向が高い:管理職転職者の年収は、30代で平均52.8万円、40代で平均60.0万円アップ、非管理職転職者は、30代で平均5.1万円、40代で平均8.2万円アップ

管理職転職者、非管理職転職者それぞれに転職前後の年収を尋ね、年収は年代による差が大きいことから、年代別に比較しました。その結果、管理職転職者の転職前の年収は30代で平均606.1万円、現在の勤務先に転職を合意したときの年収は平均659.0万円という結果になりました。転職前後で年収が平均52.8万円アップしています。40代では、転職前の年収は平均671.1万円、転職合意時の年収は平均731.1万円であり、平均60.0万円のアップでした。30代は平均8.7%、40代は平均8.9%給与アップ(賃上げ)していることがわかりました。

一方、非管理職転職者では、30代で転職前の平均年収が443.0万円、転職合意時の平均年収は448.1万円で、平均5.1万円アップ(平均1.2%アップ)でした。40代では転職前の平均年収が474.0万円、転職合意時の平均年収は482.2万円で、平均8.2万円アップ(平均1.7%アップ)でした。管理職転職者の方が、非管理職転職者よりも、転職による給与のアップ率が高い傾向にあることがわかります。

  • 転職後の仕事に満足度している割合が高い:仕事の面白さに満足している人、管理職転職者は65.7%、非管理職転職者は51.2%

転職後の満足度について、「総合的な満足度」「給与」「裁量・責任範囲」「仕事のやりがい」「職場の人間関係」「ワークライフバランス」「仕事の面白さ」の7項目で尋ねたところ、すべての項目で管理職転職者は非管理職転職者よりも、満足している人の割合が高い結果となりました。

特に満足している割合に差があったのは、「仕事の面白さ」で、管理職転職者の65.7%が満足している(「満足している」と「やや満足している」の合計)と回答したのに対し、非管理職転職者では51.2%にとどまり、14.6ptの差がありました。ついで差が大きかった順に、「給与」(管理職転職者の62.1%、非管理職転職者の48.5%が満足しており、13.6pt差)、「仕事のやりがい」(管理職転職者の65.2%、非管理職転職者の54.1%が満足しており、11.1pt差)という結果でした。

また、「ワークライフバランス」に関しても、大きな差はなかったものの、管理職転職者の64.8%が満足しており、非管理職転職者61.9%を上回る結果となりました。なお、管理職転職者に、転職後に勤務時間が増えたかどうかを尋ねたところ、27.1%が「労働時間が増えた」、50.8%は「あまり変わらない」、22.0%が「労働時間が減った」と回答しており、7割以上(72.9%)は労働時間が増加していない(変化なし、もしくは減少)ことがわかりました。

これらの結果から、管理職の採用を進める企業は、求職者に対して自社の管理職のワークライフバランスや新たに身につくスキルやどういった機会があるかなどをアピールすることも重要であると考えられます。

■ 「管理職への転職に関する調査」概要

  • 調査主体:Indeed Japan株式会社
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2024年2月21日~2月26日
  • 調査対象:現在就業中の20~59歳で、現在正社員として勤務しており、直近5年以内に転職活動(応募)を行った男女計15,014名。そのうち、男女1,005名を対象に追加調査(本調査)を実施。追加調査(本調査)対象者の内訳は以下の通り。
    1. 管理職求人に応募し、オファーが出て管理職ポジションに転職した人(531名)
    2. 管理職求人に応募し、オファーは出たが管理職として転職しなかった人(146名)
    3. 管理職求人に応募したが、管理職ポジションのオファーが出なかった人(93名)
    4. 非管理職ポジションにのみ応募した人(235名)の合計1,005名を対象に調査を実施した
  • 補正:「令和4年就業構造基本調査」を元に、正社員の性年代構成比にあわせて補正
    (※なお、追加調査(本調査)は本補正を行っていません。)
    ※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合や、少数第1位までの計算とは数値が異なる場合があります。

※本プレスリリースの詳細、他の調査結果は、以下からご確認いただけます。

https://jp.indeed.com/press/releases/20240412

Indeed (インディード) について

Indeedは、最も多くの人が仕事を見つけている世界No.1求人サイト*です。現在60ヵ国以上、28の言語でサービスを展開し、求職者は何百万もの求人情報を検索することができます。約350万の企業がIndeedを利用して従業員を見つけ、採用しています。また、月間3.5億人以上のユニークビジター**が、Indeedで求人検索や履歴書の登録、企業の情報検索を行っています。詳細はhttps://jp.indeed.comをご覧ください。

*出典:Comscore 2023年6月総訪問数
**出典:Indeed社内データ 2023年4~7月

引用元:PR TIMES

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