オンラインフリースクール 開校初期メンバーの中学3年生2名が卒業 “居場所”であるバーチャル空間でオンライン卒業式を開催

プレスリリース要約

大阪府泉佐野市にある特定非営利活動法人キリンこども応援団は、オンラインフリースクール「clulu」で中学3年生2名の卒業式を開催。同団体は子ども食堂やフリースクールを通じて子どもたちの未来を支援。オンラインフリースクール「clulu」は不登校の子どもたちのためにオンライン空間で学びや繋がりを提供。卒業式では保護者や在籍生徒が参加し、卒業証書授与や感動的なコメントが交わされた。卒業生の一人は今後もボランティアスタッフとして活動。キリンこども応援団は新たな取り組みを進めながら子どもたちの支援を継続する。
 特定非営利活動法人キリンこども応援団(大阪府泉佐野市、代表 水取博隆)は、2022年10月から運営しているオンラインフリースクール「clulu(クルル)」(校長 篠田想) において、開校当初から在籍している中学3年生2名の旅立ちを祝福し、2024年3月22日(金)にオンライン卒業式を執り行いました。

<参加者で花道を作り、リアクション機能を使って卒業生に拍手を送る様子>

 特定非営利活動法人キリンこども応援団は、安心できる居場所を通して子ども達が自らの希望を持ち未来に踏み出せるよう支援を行っており、子ども食堂「キリンの家」・フリースクール「キリンのとびら」・オンラインフリースクール「clulu」などの居場所を運営しています。

 2022年10月に開校したオンラインフリースクール「clulu」は、不登校の子ども達が抱える「外に出る怖さ」「新しい場所に行く怖さ」を少しでも軽減し、その中で人との繋がりを少しずつ増やせるようオンライン空間での取り組みを行っており、不登校と一般的な通学制フリースクールの中間的な役割を担う“居場所”です。
 開校当初から在籍している中学3年生2名がこの度卒業を迎え、「clulu」にとって初となるバーチャル空間でのオンライン卒業式を2024年3月22日(金)に執り行いました。

 当日は、卒業生の保護者や在籍生徒がバーチャル空間で見守る中、通常の卒業式と同様に「clulu」の卒業証書が授与されました。そして、代表して1名の卒業生から「卒業のことば」を述べられ、「clulu」に出会い期待に胸をふくらませていた頃のこと、在籍生徒の今後を応援する想いが語られました。
 また、保護者から卒業生へ向けた手紙がスタッフ代読のもと披露され、「clulu」に出会う前の苦悩、「clulu」に出会い子どもが前向きに変わっていった様子、旅立ちを祝福することばが伝えられました。

 最後は、参加者によって画面中央に花道が作られ、バーチャル空間でのリアクション機能を使った盛大な拍手を浴びながら、卒業生は新たな環境へ巣立っていきました。
 なお、卒業生の1人は春から「clulu」のボランティアスタッフとして在籍生徒のサポートをしてくれる予定です。

<卒業証書授与の様子>
バーチャル空間で卒業証書授与を行った後、現物を卒業生の自宅に郵送しました

<卒業生のコメント>
「clulu」に出会った頃は新しいことができる!と嬉しくて、ソワソワしていたことを覚えています。最初は少人数からのスタートでしたが、人数が増えるとともに活動中の発言も増えてきました。「clulu」が賑わっている様子がとても好きでした。

<保護者のコメント>
・「clulu」に出会うまで、子どもが自身の身体と心と向き合う時間はまさに“無”で、光の欠片も見えなかったと思います。しかし、「clulu」が子どもの“居場所”になってからは日一日と本来の笑顔を取り戻し、本当に嬉しかったです。取り戻したもの、新たに得たものがたくさんありました。子どもには自信をもって、“自分らしさ“を忘れずに歩んでいってほしいと思っています。
・「clulu」に出会い、振り返れば充実した日々でした。色々なことに挑戦し、自分で出来ることが増えた子どもをそばで見ていて、とても成長を感じています。春からは新しい世界へ進みますが、周りの人・自分を大切に頑張ってほしいです。

<校長 篠田想のコメント>
卒業生のお二人が「clulu」に出会えて良かったと感じてくれていたら、それが何より嬉しいです。たまには立ち止まって1人で考える時間をもち、また一方で誰かと一緒に考える時間も楽しみながら、一歩一歩前へ進んでいってほしいです。お二人にはその力があると信じています。お二人に出会えたことは私の人生において大きな花を咲かせてくれました。これからもお二人自身が綺麗に咲き続ける花となって人生を謳歌していってください。

<代表 水取のコメント>
卒業生のお二人、このたびはご卒業おめでとうございます。ここまで頑張ってきたお二人なら、これからの人生も大丈夫だと思っていますが、頑張っても頑張ってもうまくいかないときもあるでしょう。そんな時は“逃げる”という選択肢もあることを忘れないでください。また一からリスタートできるのも人生です。もし、苦しくなったり涙が出てどうしようもないときは、いつでもキリンに戻ってきてください。お二人の門出を心からお祝い申し上げます。

 キリンこども応援団では、来月から「キリンのとびら高等部」がスタートするとともに、来年度も子ども達の居場所創りやさまざまな体験事業を展開しながら、多くの子ども達に寄り添っていきます。

<オンライン卒業式 実施概要>
日  時: 2024年3月22日(金) 13:00開式/15:00閉会
場  所: オンラインバーチャル空間oVice オンラインフリースクール「clulu」
主なプログラム:

①開式の言葉  ②卒業証書授与  ③代表のことば
④校長のことば  ⑤講師のことば・講師ビデオメッセージ披露
⑥卒業生保護者のことば  ⑦在籍生徒からの贈り物披露
⑧在籍生徒のお別れのことば(生徒代表1名)
⑨卒業生のお別れのことば  ⑩閉式のことば
⑪卒業生お見送り・閉式

<オンラインフリースクール「clulu」について>
家から出ることが難しい、人に会うことが難しい不登校・ひきこもりの子ども達への支援として、オンラインのバーチャル空間を利用し子ども達が楽しみながら学べる場所・カリキュラムを運営しています。対象は小学4年生~中学3年生です。アバターで参加することが可能なので、顔を出せない、人と顔を合わせることが辛い子ども達も参加しやすい“居場所”です。まずは、誰かと繋がることで少しずつリアルな場所へ踏み出せるよう支援を行っています。「clulu」では、不登校児の保護者が希望し在籍する小中学校の学校長が許可すれば出席扱い制度を利用することができます。2023年度は14名の在籍生徒のうち5名が出席扱い制度を利用しています。

clulu校長 篠田 想(しのだ そう)
小学1年生~6年生までの6年間不登校だった経験をもち、その経験と今まで関わってきた不登校の親子の事例を参考に不登校支援を行っています。

■特定非営利活動法人 キリンこども応援団について

キリンこども応援団は、大阪府泉佐野市において、子ども第三の居場所(コミュニティモデル)「キリンの家」を運営しています。キリンの家は、小学校低学年~高校生の子どもを対象として、課題を抱えた子ども一人ひとりに寄り添った支援を行う居場所です。子ども食堂やフリースクール、フードバンク事業(フードバンク泉佐野)などを展開し、子ども達が子どもらしくいられる居場所です。キリンこども応援団は日本財団の助成を受けて運営しています。

■法人概要
法人名:特定非営利活動法人キリンこども応援団
代 表:代表理事 水取博隆
設 立:令和3年10月26日
事 業:子ども食堂事業(さのだい子ども食堂キリンの家)、フリースクール事業(フリースクールキリンのとびら、オンラインフリースクールclulu)、フードバンク事業(フードバンク泉佐野)、パントリー(食材配布)事業等
※キリンの家は、日本財団「子ども第三の居場所」の助成を受けて運営しています
住 所:〒598-0055 大阪府泉佐野市若宮町9番3号
URL :https://kirin-npo.com/

■「子ども第三の居場所」とは
「子ども第三の居場所」は、すべての子どもたちが将来の自立に向けて生き抜く力を育むことを目的として、日本財団が中心となって2016年より全国に開設しています。「子ども第三の居場所」では、特にひとり親世帯や親の共働きによる孤立や孤食、発達の特性による学習や生活上の困難、経済的理由による機会の喪失など、各々の置かれている状況により困難に直面している子どもたちを対象に放課後の居場所を提供し、食事、学習習慣・生活習慣の定着、体験機会を提供しています。同時に、学校や地域、専門機関と連携し、「誰一人取り残されない地域子育てコミュニティ」のハブとしての機能を担っていきます。現在全国に200ヵ所設置されています。(2024年2月1日時点)
https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/child-third-place

引用元:PR TIMES

関連記事一覧