AIメディカルサービス、エルピクセルと戦略的な業務提携契約を締結
プレスリリース要約
■業務提携に至った背景と我々が取り組む社会課題について
AIメディカルサービスは、AIを搭載し、内視鏡検査中に肉眼的特徴から生検(※2)等追加検査を検討すべき病変候補を検出し医師の診断補助を行う「内視鏡画像診断支援ソフトウェアgastroAI-model G」(承認番号:30500BZX00297000)の提供を開始しました。また、エルピクセルは、大腸ポリープ候補(※3)を検出し、医師の大腸内視鏡検査を支援する「医用画像解析ソフトウェアEIRL Colon Polyp」(承認番号:30400BZX00259000)を提供しています。
両社が取り組む共通課題は消化管のがんです。国内におけるがんの死亡者数は肺がんに次いで、大腸がんが2位、胃がんが3位となっており、年間9万人以上が亡くなっています。
そのような社会背景を受けて、内視鏡画像診断支援AI技術によって、消化管がん全体の見逃し低減や早期発見による死亡率の低減を実現し、内視鏡診療の質の向上に寄与したいという両社の強い思いから、本業務提携が結実しました。
一般的に、上部消化管・下部消化管の両方の検査を実施する医療機関は、同じ内視鏡検査室で両検査を実施することが多いです。 本業務提携により、AIメディカルサービスは、「内視鏡画像診断支援ソフトウェアgastroAI-model G」に加えて、「医用画像解析ソフトウェアEIRL Colon Polyp」も提供を開始します。上部・下部に対応した内視鏡画像診断支援AIをトータルサポートで提供することが可能となり、医療機関にとっては導入における利便性が大幅に向上します。
両社は、医療現場に変革をもたらし、AI技術を活用した内視鏡検査を普及させることを目指します。また、AIメディカルサービスはこれからも自社の製品開発力を強化し、製品ラインアップの拡充を進めるとともに、オープン・アライアンスを推進し、国内のみならず海外も見据えた事業展開を加速していきます。
■業務提携に関する両社代表からのコメント
株式会社AIメディカルサービス 代表取締役CEO 多田智裕
「2016年にBeyond Next Venturesが主催する研究成果の事業化促進プログラム「BRAVE」に挑戦し、起業前部門で優勝したことがAIメディカルサービス創業のきっかけのひとつですが、当時の審査員長が鎌田さんでした。私にとってはスタートアップの起業というものを初めて教えていただいた恩師でもある鎌田さんが率いるエルピクセル社とこのたびの業務提携に至ることができた事実を感慨深く感じています。
内視鏡AIひいてはAI医療機器を世界に展開する日本の次世代産業に育てるためにはオールジャパンの体制でグローバル展開を目指していくことが肝要であると考えており、本提携を足がかりとして世界への挑戦を目指す体制を整えられたことを非常に嬉しく思います。」
エルピクセル株式会社 代表取締役 鎌田富久
「本日3月4日はちょうどエルピクセルの設立10周年にあたりまして、このようなタイミングで、医師と起業家の二刀流で医療業界を革新するイノベーターのロールモデルである多田先生が立ち上げたAIメディカルサービス社との業務提携を発表できることを大変うれしく思っております。この戦略的な協業は、当社にとっても新たな展開へとつながると考えております。AIメディカルサービス社をはじめ、さまざまなパートナーの皆さまと連携し、医療AIの普及の加速、革新的な製品の社会実装を推進して行きたいと思っております。」
■AIメディカルサービスについて
AIMは「世界の患者を救う~内視鏡AIでがん見逃しゼロへ~」をミッションに掲げる、医療AIスタートアップ企業です。内視鏡医療は日本が最先端であり、質・量ともに世界最高水準のデータが蓄積されています。なかでも、AIMは100施設以上の医療施設と共同研究・製品開発を進めています。当社は内視鏡AIを医療現場にいち早くお届けすることで、がんの見逃しを減らし、世界の患者を救うことを目指しています。
■エルピクセルについて
エルピクセル株式会社は、ライフサイエンス領域の画像解析に強みを持ち、医療・製薬・農業分野において画像解析技術、とりわけ人工知能技術を応用することで、高精度のソフトウエアを開発してまいりました。医師の診断を支援するAI画像診断支援技術「EIRL(エイル)」、創薬に特化した画像解析AI「IMACEL(イマセル)」を軸に事業を展開しています。2024年1月には、パートナーのアプリケーションをEIRLプラットフォームに搭載し、医療機関に提供する「EIRL AI パートナープログラム」を開始し、パートナー各社とともに先端技術の社会実装を加速することを目指しています。
※1 EIRL(エイル)はエルピクセル独自の人工知能(AI)アルゴリズムを用いた医療画像診断支援技術です。現在、630施設以上(2023年12月時点、トライアル含む)に導入されており、単純X線・CT・MRI・内視鏡画像などの医療画像をはじめとする診断に必要なあらゆる情報を解析し、医師が効率的でより正確な診断ができる環境を提供します。
※2 「生検」とは、病変等が見つかった場合に、組織の一部を採取し顕微鏡でその組織の状態を観察することを指します。
※3 隆起型及び表面型(表面隆起型)
引用元:PR TIMES