日本への旅行前 韓国は「福岡・大阪旅行」、台湾は「北海道旅行」をネット検索 訪日旅行客の消費額は統計以降、過去最高額に
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プレスリリース要約
(※)SEO (検索エンジン最適化)、SEM(検索エンジンマーケティング)、インターネット広告など
■本調査について
・調査背景 :海外SEOや海外広告等、グローバルマーケディングを行うアウンコンサルティングで特に需要の高い訪日外国人客の動向について調査
・調査方法 :各出典元のデータを用いてアウンコンサルティングが分析
・調査実施日 :2024年2月5日 ~ 2024年2月8日
・調査対象期間 :2012年〜2023年
※ 当データを使用の際は「アウンコンサルティングの調査」等クレジットの記載をお願いいたします。
2019年に訪日客として1位だった中国は影を潜め、韓国、台湾からの訪日客が増えました。また訪日旅行客の旅行消費額は統計以降、過去最高額となり、モノの消費からコトの消費へと移行している傾向も見られます。2023年の訪日外国人旅行消費額は約5.3兆円(2019年対比+9.9%)となり、統計以降過去最高額を更新しました。円安と比例して国内の商品やサービスの割安感が強まったことで、外国人観光客の消費も活発になっています。
調査結果 ① 訪日客の27.8%が韓国、次いで台湾からの訪日、中国が鈍化
訪日客を国・地域別で見ると、1位が韓国695万人(2019年対比+137万人、+24.6%)、2位が台湾420万人(2019年対比▲68万人、▲14.1%)、3位が中国242万人(2019年対比▲716万人、▲74.7%)となりました。
韓国においては、円安や日本各地への地方路線の増便・復便等の影響だけでなく、Z世代の若者を中心にJ-POPやアニメなどの日本文化が流行していることが訪日客数の増加に繋がっていると考えられます。また、中国においては、2023年8月に団体旅行が解禁されるなど、中国政府による規制が緩和されたものの、東京電力福島第一原子力発電所の処理水放出の影響や、中国経済の減速もあって効果は限定的であり、回復は鈍化しました。
出典:日本政府観光局(JNTO) 日本の観光統計データを参考にアウンコンサルティングで加工
調査結果② 旅行先の下調べ、韓国は「福岡旅行」、台湾は「北海道旅行」をネット検索
以下は、調査した8ヶ国・地域の「東京旅行」、「大阪旅行」、「京都旅行」、「福岡旅行」、「北海道旅行」の検索数の合計値をまとめたものです。日本政府が添乗員の同行を伴わないパッケージツアーの受け入れを開始した2022年8月以降に検索数が伸びていることが分かります。
【Google AdWords検索数】
また、訪日客の多い韓国・台湾のキーワード別の検索数をみてみると、韓国は「福岡旅行」、「大阪旅行」の検索数が多いのに対して、台湾では「北海道旅行」が圧倒的に多い結果となりました。1年中温暖な気候で冬らしい冬を感じられない台湾人にとって、北海道の雪景色やスキーなどのアクティビティ、自然豊かな大地でとれる食材、旭山動物園などの観光地が人気の理由にあげられます。コロナ禍前の2019年5月に当社が調査した【世界 13 カ国の親日度調査 vol.2】において、「今後行きたい観光地はどこですか?」の問いに対して、台湾の1位は「北海道」となりました。コロナ禍前から台湾での北海道人気が継続していることが分かります。
調査結果③ 訪日旅行客の旅行消費額は統計以降、過去最高額
2023年の訪日外国人旅行消費額は約5.3兆円(2019年対比+9.9%)となり、過去最高額を更新しました。円安により国内の商品やサービスの割安感が強まったことで、外国人観光客の消費も活発になっています。費目別では宿泊費が約1.8兆円(2019年対比+29.4%、構成比29.4%→34.6%)と最も多く、買い物は約1.3兆円(2019年対比▲16.4%、構成比34.7%→26.4%)と減少しており、買い物よりも体験を重視する傾向が強まっています。
また、アジアおよび欧米豪14カ国・地域の日本滞在中支出は、すべての国・地域で2019年の平均消費金額を上回る結果となりました。マレーシア、インド、イギリス、アメリカでは、買物代の増加率が100%を超えており、円安がインバウンド消費の追い風となっていることが伺えます。また、台湾、香港、中国、インドネシア、フィリピンでは、買物代よりも宿泊料金や娯楽サービス費の増加率が高く、ここでも体験を重視する旅行ニーズに変化していることが分かります。
なお当社ウェブサイトでは、 本調査結果のより詳細な分析データ「2023年訪日外国人の年間動向と2024年の予測」(https://www.auncon.co.jp/press/release/2024-02-15/) を掲載しています。ぜひご覧ください。
インバウンド業界を取り巻く環境は未だ不安定な状況が続きますが、可能な限り準備と対策を行うことが大切です。当社もインバウンドマーケットの成長に少しでも貢献できるよう、尽力してまいります。
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引用元:PR TIMES