ソニーコンピュータサイエンス研究所 アレクシ―・アンドレ研究員と友禅作家・四ツ井健氏とのコラボレーション“きもの業界初”友禅作品を、銀座もとじにて発表
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プレスリリース要約
この度の令和6年能登半島地震により被災された皆様、ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。石川県在住の四ツ井健氏、皆様の安全と被災地の一日も早い復興、そして被災された皆様の生活が早く平穏に復することをお祈り申し上げます。
呉服小売業・株式会社銀座もとじ(東京都中央区4-8-12、代表取締役社長:泉二啓太)は、ソニーコンピュータサイエンス研究所(東京都品川区東五反田3-14-13、代表取締役社長、所長:北野宏明 以下、ソニーCSL) アレクシー・アンドレ研究員による創造性の加速を支援する新たなシステム「TomonamiTM(トモナミ)」(※)を使用した、友禅作家・四ツ井健氏の作品を展示します。
今回は、四ツ井健氏のシステムとして「Tomonami for Ken Yotsui」を開発。本システムを使用した作品を含む四ツ井健氏の個展「友禅作家 四ツ井健 ~白からはじまる造形美~」を、2024年1月19日(金)から21日(日)まで、「銀座もとじ 和染」にて開催します。なお、「Tomonami」を使用した友禅作品は、“きもの業界初”となる取り組みです。
伝統的なもち糊による手描き友禅染の全工程を、全て一人で手がけている四ツ井健氏。「Tomonami for Ken Yotsui」は、そんな四ツ井健氏とソニーCSLアレクシ―・アンドレ研究員の出会いにより、染織作家の表現の可能性を模索した取り組みから生まれました。
友禅染は、江戸時代に発達した日本を代表する着物の染色技法のひとつ。糸目糊(糸のように細い防染糊)を置き、染料の滲みを防ぐことで、情緒豊かな美しさ、色鮮やかな模様を特徴にもちますが、本システムを活用することにより、四ツ井氏の表現が新たな領域へと進化しました。
「Tomonami for Ken Yotsui」とは
“遠近法”を取り入れたモダンなデザイン
雲や山並み、高山に咲く可憐な草花をデッサンから抽象化して、時に幾何学的なデザインに昇華することを得意とする四ツ井健氏。「Tomonami for Ken Yotsui」では、四ツ井健氏が近年行っている“遠近法”を取り入れ、その特徴的な作風をさらに進化させたモダンなデザインを完成させました。
四ツ井健氏は、本システムを使用したデザインのこだわりについて、下記のように述べています。
「Tomonamiは自動生成するAIシステムと違い、創作者自らが能動的にデザインを一から作り上げていくものです。私が近年行っている遠近法を取り入れた着物の画面構成がシステムによる美しい数式によりいっそう正確に且つ高速にディスプレイ上で確認することができます。これにより数多くのデザインを広く深く考察することが出来、これまでには無い世界を作り出すことに繋がりワクワク感を持って楽しんでおります。」
展開アイテム
今回展示する作品の展開は、全3種類。銀座もとじオリジナル商品である、世界初・オスだけの純国産蚕品種「プラチナボーイ」の絹糸を使用した女性用の訪問着や九寸帯に加え、男性向けの角帯が展開されます。
「Tomonami for Ken Yotsui」使用の展開作品:
・(女性用)プラチナボーイ訪問着「松韻」1,200,000円
・(女性用)プラチナボーイ九寸名古屋帯「開花文」 498,000円
・(男性用)角帯「街風」218,000円、その他5点
その他、四ツ井健氏 新作:
・(女性用)訪問着9点(工芸展入選作品)
・(女性用)付下げ 5点
・(女性帯)九寸名古屋帯 22点
・(男性用)プラチナボーイ羽織 1点
価格帯:318,000円〜3,400,000円
※価格は全て税込、お仕立て上がり(裏地・仕立て代含む)価格。
(※)「Tomonami」について
「Tomonami」はソニーCSL アレクシー・アンドレ研究員による「Creativity Acceleration(創造性の加速)」の研究を通じて創出されたもので、アーティストに対してカスタマイズされた形で提供するものです。アレクシー・アンドレ研究員が自身もアーティストである経験を活かしながら、対象とするアーティストがこれまでに製作した作品から表現の特長を独自に抽出し、そのアーティストが志向するイメージを生成するためのルールをパラメータという形で独自開発ソフトウェアのユーザーインターフェースへ反映し、アーティストに創造への探索空間を提供します。
アーティストはこの空間をパラメータを操作することで探索します。「Tomonami」を使うことで、アーティストが自律的に選択肢を探り、選択肢から芸術感覚、センスで採用可否を評価、判断しながら、短時間にアイディアを創出できるようになります。この創作過程の試行錯誤というサイクルを高速化させるプロセスこそが「Tomonami」のコアであり、アーティスト自身が想像しえなかった新たな創作につながるものです。
「Tomonami」とは、“Tomo”と“nami”からなる共創の概念を含めた造語であり、テクノロジーを使用するアーティストとアレクシー・アンドレが「友(Tomo)」のように近い距離でお互いを理解し合うことで、「波(nami)」のように研究とアートが融合する新たな未来を描いていくことを表現しています。
「銀座もとじ」を舞台に
今回「Tomonami for Ken Yotsui」を使った作品の発表の場として、「銀座もとじ」が四ツ井健氏の推薦により選ばれました。これまでも四ツ井健氏の数々の作品を発表してきたご縁から、今回の作品を含む、特別な個展を下記日程にて開催します。
■「友禅作家 四ツ井健 ~白からはじまる造形美~」
期間:2024年1月19日(金)〜21日(日)11:00〜19:00
場所:銀座もとじ 和染
住所:東京都中央区銀座4-8-12
料金:入場無料
※作品の販売はオンラインでも行っています。詳細は以下をご覧ください。
URL:https://www.motoji.co.jp/blogs/events/yotsuiken202401
■ご参考
【四ツ井健氏について】
1962年、石川県金沢市生まれ。金沢市内の工房で、伝統的なもち糊による手描き友禅染の全工程を一人で手がける。グラフィックデザイナーを志しデッサン教室へ通っていた10代の頃、友禅工房で出会った師のもと10年余りの修行時代を過ごす。元メーキャップアーティストでファッションへの造詣の深かった師の「着物はファッションである」という言葉は今もデザインの根底にある。
1962 年 石川県金沢市に生まれる
1981 年 金沢市内友禅工房に勤める
1991 年 第32 回石川の伝統工芸展初入選
1994 年 第35 回石川の伝統工芸展・奨励賞(以後3 回)
2002 年 第43 回石川の伝統工芸展・日本工芸会賞
2006 年 日本工芸会正会員に認定
2007 年 第 41 回日本伝統工芸染織展 友禅訪問着「あけぼの」北國新聞社賞
2009 年 第 43 回日本伝統工芸染織展 友禅訪問着「源流」日本経済新聞社賞
2014 年 第 48 回日本伝統工芸染織展 友禅着物「流水」東京都教育委員会賞
2015 年 第 56 回石川伝統工芸展 友禅着物「爽流」NHK 金沢放送局長賞
【アレクシー・アンドレ研究員について】
2009年よりソニーコンピュータサイエンス研究所リサーチャー。最新のデジタルメディアを応用することで、これまでにない創作活動を探求しており、自身もジェネレーティブ アーティストとして活動している。研究成果は山口情報芸術センターYCAMおよびアメリカのCG関連学会SIGGRAPHでも展示され、オープンリール・アンサンブルから三宅一生プロデュースの青森大学男子新体操部に至るまで、数々のアーティストらとコラボを行っている。ソニーの体験型トイ・プラットフォームtoioの発案者でもある。現在はソニーコンピュータサイエンス研究所 – パリにて活動中。
【銀座もとじについて】
1979年創業。東京・銀座に女性の「織り」と「染め」の着物専門店「銀座もとじ 和織・ 和染」と2002年に日本初・男性の着物専門店としてオープンした「銀座もとじ 男のきもの」の2店舗を展開。
人間国宝による作品や重要無形文化財をはじめ、日本全国から集めた選りすぐりの着物や帯(染織品)を通して、日本の手仕事の素晴らしさを紹介しています。また、世界初・雄だけの純国産蚕品種「プラチナボーイ」の絹糸を使った一本の糸からこだわった生産履歴のわかる“顔の見えるものづくり”や、蚕から世界でひとつの着物を誂えていただく体験型プロジェクト「プラチナボーイ物語」。店内に大島紬の機織を設置し、実際に織り手が反物を織る様子をご覧いただく「銀座生まれの大島紬」や定期的に作り手を招いてのトーク会など、お客様と作り手の懸け橋として、自分の目で見て、耳で聞いて、手で触れて感じたことを、自分の言葉で伝えることを大切にし、着物の裏側にあるストーリーをお届けしています。
【報道関係からの問い合わせ先】
株式会社銀座もとじ
MAIL:[email protected]
引用元:PR TIMES