WELgeeが「国際交流基金地球市民賞」を受賞
プレスリリース要約
このたび、第 39 回となる 2023 年度の受賞団体に、応募総数 78件から、社会福祉法人 国際視覚障害者援護協会(IAVI)(東京都板橋区)、特定非営利活動法人 ABC ジャパン(神奈川県横浜市)とともに特定非営利活動法人 WELgee(東京都渋谷区)が選定されました。
WELgeeでは日本へ逃れた難民が企業で人材として活躍できるようになることを目指し、難民人材と日本企業をつなぐキャリアコーディネーションサービス「WELgee Talents」、キャリア教育やメンターシップ、スキル開発などの育成機会を提供する「育成事業」を運営しています。WELgeeの緊急支援に留まらない、難民の活躍機会を創出していく活動・スタンスが評価され、今回の受賞につながりました。なお、2月21日、都内にて授賞式が開催されます。
<授賞理由> (国際交流基金よりコメント)
NPO 法人 WELgee は、日本にやってくる難民のキャリアや人生の目標に基づく教育プログラムを提供し、雇用企業とのマッチングや就労後の伴走支援を通じて、誰もが未来を描ける日本をめざした活動を行っている。これまでに 400人以上の難民に伴走し、20人が専門性を活かした仕事に就いている。活動は就職支援に留まらず、難民経験者が講師を務める企業との連携研修や SDGs をテーマにした座談会などを通じて、難民のキャリアアップと国際理解の促進にも新たな挑戦を行っている。WELgee のアプローチは難民支援のみならず、在留外国人支援や国際理解活動においても示唆に富むものである。
<受賞コメント> (代表理事・渡部カンコロンゴ清花)
「難民問題」は、どうしても、国連や各国政府、弁護士や支援団体にしか手が出せない専門的な領域のような気がするかもしれません。しかし実は、既存の社会のアクターが、彼ら彼女らと社会の接点を提供する、そして新たな価値を共に作り出すことで、人生の選択肢をいくつも増やしていくことが可能なのです。今回の受賞が、日本で頑張る彼らの存在やWELgee の活動を新しく知ってくださる方々と繋がっていく機会になったら嬉しいです。
■ 国際交流基金について
国際交流基金は世界の全地域において、総合的に国際文化交流事業を実施する日本で唯一の専門機関です。1972年に外務省所管の特殊法人として設立され、2003年10月1日に独立行政法人となりました。海外に25か国・26の拠点を持ち、「日本の友人をふやし、世界との絆をはぐくむ」をミッションに掲げ、世界の人々と日本の人々の間でお互いの理解を深めるため、さまざまな企画や情報提供を通じて人と人との交流をつくりだしています。
■ 特定非営利活動法人WELgeeとは
紛争・迫害などから逃れ日本にやってきた難民の方々が、経験や専門性を活かして希望を持って日本で人生を再建するため就労プログラムを展開しています。難民人材の強みを、日本企業のダイバーシティ推進・イノベーション創出に活かす人材紹介サービス「WELgee Talents」、キャリア教育やメンターシップ、スキル開発などの機会を提供する「育成事業」、一人ひとりが持つスキルや経験を、日本社会の様々なアクターの課題解決に活かし新しい価値を創造する「共創事業」を運営しています。詳しくは https://welgee.jp/ をご確認ください。
◎難民の定義
難民とは「人種・宗教・国籍・特定の社会的集団の成員資格・政治的意見を理由に迫害されるという十分に理由のある恐怖のために国籍国の外におり、かつ、その国の保護を受けられないか、そのような恐怖のためにそれを望まない者」(出典:UNHCR『難民の地位に関する条約』『難民の地位に関する議定書』)を指します。 近年、UNHCRのガイドラインなどによって国際慣習では、紛争・ジェンダー・気候変動での強制移住をせざるを得なくなった人々についても難民として保護する流れが主流になっています。
◎WELgeeの「難民」の考え方
難民が生じる背景や社会情勢が多様化・複雑化する中で、従来の難民の定義にとどまらない多くの人々が、祖国を追われる状態に置かれています。WELgeeは、命の危険があって現在母国に戻れない状態にある人を活動の対象としており、認定難民・難民認定申請者・後発的難民(帰国困難な状態にある元留学生等)・避難民なども含んでいます。
◎WELgee活動のスタンス
WELgeeは「難民」を保護対象としてのみならず、一人ひとりが志や経験をもった個人として捉えています。政府による難民認定だけをゴールにするのではなく、難民の人生の再建の選択肢を増やす取り組みを行っています。
引用元:PR TIMES