IOWN APNを活用したタワークレーンの遠隔操作により、建設作業の効率化および安全性の向上を実証

プレスリリース要約

建設業界は成長中であり、人手不足や長時間労働などの問題がある。竹中工務店と鹿島建設が開発した遠隔操作システムを使って、建設機械の遠隔操作を実証。IOWN APNとJIZAIPADの技術を組み合わせ、高画質で低遅延のリアルタイム映像伝送を実現。今後は他業種への応用や海外展開を視野に入れ、労働環境の改善や業務の効率化、技術伝承などに貢献する。ジザイエは、リモートワークを支援するプラットフォームを開発し、稲見自在化身体技術を活用している。

◾️取り組み背景

昨今の建設業界は、一部では「建設バブル」と称されるほどの右肩上がりの成長を見せており、コロナ禍の影響は受けたものの、今後も2025年の大阪万博、2027年のリニア新幹線開業などに向けて、建設業の需要はさらに高まっていくと見込まれています。しかしながら、業界には深刻な人材不足や長時間労働といった課題も存在しています。建設関連の就業者数は1997年のピーク以降減少傾向にあり、現在、55歳以上の高齢な従事者が1/3以上を占め、高齢化が進行しています。2024年度には時間外労働の上限規制も導入されますが、人材不足を解消するためには労働環境の改善や業務の効率化が急務となっており、建設機械の遠隔操作をはじめとした先端技術導入による働き方改革に期待が高まっています。

◾️実証内容

株式会社竹中工務店(本社:大阪府大阪市、取締役社長:佐々木 正人、以下「竹中工務店」)の提供するタワークレーンを大阪府堺市の西日本機材センターに設置し、竹中工務店と鹿島建設株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:天野 裕正)が株式会社アクティオ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小沼 直人)と共同で開発したタワークレーン遠隔操作システムTawaRemo®️ *4を活用し、APNと『JIZAIPAD』に搭載されている独自の圧縮技術を組み合わせてリアルタイム映像伝送の動作実証を行いました。

現場と離れた距離にある建設機械の遠隔操作は、従来の4G/LTE回線を利用した場合、時間帯や場所によってネットワーク接続が不安定になることで、遅延にゆらぎが発生してしまったり、映像が途切れてしまったりするなどの課題がありました。本実証では、約500kmの東京〜大阪間の長距離区間において、ジザイエ独自の映像圧縮技術とAPNの技術を組み合わせることで、高画質・低遅延かつ確定遅延な映像をリアルタイムに届けられることを実証し、まるで現地にいるかのようにオペレーターが遠隔操作することが可能となりました。

◾️今後の展開

今回の実証を通じ、遠隔操作が作業環境の改善・効率化、および安全性の向上に繋がる可能性があることを確認しました。今後は他業種への応用や海外展開も視野に入れ、労働環境の改善や業務の効率化、技術伝承など、様々な社会課題の解決に貢献していきます。

*1 IOWN APN(オールフォトニクス・ネットワーク)

IOWN は、ネットワークだけでなく端末処理まで光化する「オールフォトニクス・

ネットワーク(APN)」、サイバー空間上でモノやヒト同士の高度かつリアルタイムなインタラクションを可能とする「デジタル・ツイン・コンピューティング」、それらを含む様々なICTリソースを効率的に配備する「コグニティブ・ファウンデーション」の3つで構成されます。

APNは、ネットワークから端末、チップの中にまで新たな光技術を導入することにより、これまで実現が困難であった低消費電力、高品質・大容量、低遅延を達成します。1本の光ファイバ上で機能ごとに波長を割り当てて運用することで、インターネットに代表される情報通信の機能や、センシングの機能など、社会基盤を支える複数の機能を互いに干渉することなく提供することができます。

https://www.rd.ntt/iown/

*2 NTTニュースリリース:IOWN APNによる建設機械の遠隔操作・現場環境の把握により建設作業の作業環境と安全性の向上を実証

 https://group.ntt/jp/newsrelease/2023/11/09/231109b.html

*3 「NTT R&D FORUM 2023 ― IOWN ACCELERATION」公式サイト

URL:https://www.rd.ntt/forum/2023/

*4 TawaRemo®️

株式会社竹中工務店(本社:大阪市中央区、取締役社長:佐々木 正人)と鹿島建設株

式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:天野 裕正)が株式会社アクティオ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小沼 直人)と共同開発したタワークレーン遠隔操作システム。

◾️ジザイエについて

「すべての人が時空を超えて働ける世界」をミッションとして掲げ、リモートワークの恩恵を受けていない方々の遠隔就労を実現するリアルタイム遠隔就労支援プラットフォーム『JIZAIPAD』の開発を手がけています。この根幹をなす技術は、JST ERATO 稲見自在化身体プロジェクトを起点とし、東京大学 先端科学技術研究センター 稲見昌彦教授のもとで研究開発が行われている自在化身体技術です。ジザイエは、この研究成果を社会実装し、稲見が掲げる自在化社会の構築を目指し、2022年11月に創業したばかりの東京大学発スタートアップです。

<会社概要>

会社名:株式会社ジザイエ

設 立:2022年11月

所在地:東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル5F  Inspired.Lab 569

コーポレートサイト:https://jizaie.co.jp/

note:https://note.com/jizaie

X(旧Twitter):https://twitter.com/jizaie

コンセプトムービー:https://youtu.be/cnRYRXzXdWI

<本件に関する問い合わせ先>

株式会社ジザイエ 広報

[email protected]

引用元:PR TIMES

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