デライト・ベンチャーズ、投資契約方針を公開。グローバル基準をベースにスタートアップの成長を契約面から後押し

プレスリリース要約

日本の投資契約は米国の基準と比べてリスクを回避するための特殊な条項が多く、スタートアップの成長を阻害している。デライト・ベンチャーズは、世界基準に近い考え方で規定した投資契約を提案し、上場の自由度を高め、創業者個人の金銭リスクを撤廃し、ストックオプションを柔軟に発行できる仕組みを導入している。また、情報の非対称性に対処するため、起業家に投資契約に関する知識の習得と法律家のサポートを提供している。デライト・ベンチャーズの投資契約方針の概要はこちらで公開されている。

  • 背景

日本において、投資家とスタートアップとの投資契約は、主に米国を中心としたグローバル基準と比べると、特殊な条項が多く、起業家が大きなリスクを取って、大胆に挑戦するのを阻害する項目が含まれているのが現状です。投資家側が過度にリスクを回避した投資契約を求めることで、結果的にスタートアップの成長速度を遅め、投資家・起業家双方にとって好ましくない状況が生まれています。

政府もこうした課題感を認識しており、「スタートアップとの事業連携及びスタートアップへの出資に関する指針(※1)」などにおいても、スタートアップへの出資契約について、過度に起業家個人にリスクを負わせる内容について、是正を働きかけています。


このような背景を踏まえて、デライト・ベンチャーズがリードを取る投資ラウンドでは、ベンチャーキャピタルと起業家の役割分担を世界基準に近い考え方で規定しており、起業家・スタートアップが思い切って大きな成功を狙えることを重視した投資契約を提案しています。


具体的には、契約の中で、上場のタイミングに対する自由度を上げることや、起業家個人が個人的な金銭リスクを負わない仕組み、また、ストックオプション(以下SO)を柔軟に発行できる仕組みを取り入れています。

そしてこの度、当社の方針をより多くの起業家及び投資家に知っていただくことを目的に、投資契約方針を公開することにしました(※2)。

※1 公正取引委員会、経済産業省(2022)「スタートアップとの事業連携及び

スタートアップへの出資に関する指針」

https://www.meti.go.jp/press/2021/03/20220331010/20220331010-1.pdf

※2 あくまでも基本方針であり、個々の投資契約においては、状況によって異なる取り決めをする場合もあります。

  • 投資契約方針の概要

1.上場義務を課さず、スタートアップの長期的な成長の自由度を上げる

デライト・ベンチャーズでは、上場しないことで会社や創業者がペナルティを受ける条項は投資契約に含めない方針をとっています。株式上場はあくまでも資金調達の手段の1つであり、スタートアップの大きな成長を実現するために、上場という手段を取るかどうかは、総合的な経営戦略に基づいて判断するのが望ましいと考えるためです。

国内の多くの投資契約においては、慣習的に上場努力義務が規定されていることに加えて、監査法人や証券会社の評価により会社が上場できる状況にあると判断されたにも関わらず上場しない場合、起業家及びスタートアップに「株の買取義務」を課す項目を含むケースが散見されます。

これは投資家にとってエグジットの確度を上げる側面もありますが、国内で上場が可能とされるタイミングでも、世界的に見ると時期尚早である場合が多く、その後の成長に苦しむ会社が多いのが現状です。すなわち、スタートアップの大きな成長のためにも、投資家の利益のためにも、早期上場を促すことが必ずしもプラスに働くわけではないのです。世界規模のイノベーションを生むために、上場せずに大きな事業投資を行うという選択肢も尊重する方針を重視します。

2. 創業者個人に金銭リスクを取らせる条項の撤廃

前項のペナルティに加えて、会社に表明保証違反が起こった場合などに、誰が責任をとるべきかについては、さまざまな議論があります。国内では会社が投資家から株式を買い戻す義務が発生した場合、その責任を創業者が個人的に連帯保証することがよくあります。加えて、会社法の規定で、利益の出ていないスタートアップが自社株式を買い取ることは禁止されているため、実質的に創業者個人が単独でその義務を負っているのに等しい状態です。デライト・ベンチャーズの投資契約では、会社のペナルティが起業家個人に及ばず、スタートアップで遡及が止まる仕組みをとっています。

もし株式を買い戻す義務を起業家個人に課したとしても、起業家がその資力を持っていることは多くないでしょう。つまり買い戻し条項は、起業家を個人破産させる可能性を秘めた交渉上のレバレッジを投資家に与えているにすぎず、スタートアップの成功やエコシステム拡大にとっては、プラスよりもマイナスの方が大きいと私たちは考えます。一方、デライト・ベンチャーズの投資契約では、会社が会社法上株式の買い戻しを行えない場合でも、違約罰を会社に課すことで、モラルハザードを防ぎます。

3. 柔軟に発行・付与できる、ストック・オプションの仕組みを導入

デライト・ベンチャーズの投資契約では、米国型のオプションプールの設定の仕方を提案しています。米国型の方式では、各ラウンドごとにプレマネーベースでSOの枠を設定します。この方式を採用すると、主に以下2つのメリットがあります。

(1)スタートアップにとって、採用計画とセットでSOの付与計画を立てられる

(2)そのラウンドの投資家にとっては、SO枠で自らの持分が希釈することがないため、起業家が人材採用に必要と考える適切な量の枠を設定しやすい

米国型のオプションプールを設定する方式を採用することで、SOで得られる利益の最大化を目指し、スタートアップに優秀な人材を引きつけ、公正なSOを柔軟に付与できる仕組みを後押しします。

参考コラム:ストックオプション日米比較

https://www.delight-ventures.com/insights/stock-option-japan-us-comparison

さらに上記1〜3に加えて、投資家と起業家には、投資契約の経験数の違いなどから情報の非対称性が生じることを念頭に、起業家に対しても、投資契約に関する知識の習得と、適切な法律家のサポートを得るよう働きかけています。

以上がデライト・ベンチャーズの投資契約方針の概要です。

詳細については、下記コンテンツをご覧ください。

・デライト・ベンチャーズの投資契約方針について

https://www.delight-ventures.com/insights/investment-policy/

  • デライト2号ファンド概要

・ファンド名称:デライト・ベンチャーズ2号投資事業有限責任組合

・マネージングパートナー :南場智子 / 渡辺大 / 浅子信太郎

・無限責任組合員(GP):株式会社デライト・キャピタル

・有限責任組合員(LP):国内の機関投資家、金融機関、事業会社(今後海外投資家も追加募集予定)

・投資ステージ:シード〜シリーズAが中心

・運用期間:約10年間(延長あり)

  • デライト・ベンチャーズ概要

所在地:東京都渋谷区円山町28番1号 渋谷道玄坂スカイビル11F

WEBサイトURL:https://delight-ventures.com/

Delight Ventures “Insight”:https://www.delight-ventures.com/insights/

Twitter:https://twitter.com/Delight_VC

起業家・南場智子と起業や経営経験のあるメンバーが立ち上げた独立系のベンチャーキャピタルです。実務経験に基づいた圧倒的な起業家ファーストの支援を通して、大きな課題解決に挑戦する起業家が世界で活躍できるよう全力で応援します。 デライト・ベンチャーズへの出資のご相談は、以下よりお問合せください。

本件に関する問合せ先

https://www.delight-ventures.com/contact

引用元:PR TIMES

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