J.D. パワー 2023年米国個人資産運用デジタル・エクスペリエンス顧客満足度調査℠

プレスリリース要約

米国のJ.D. Powerは、2023年の米国個人資産運用デジタルエクスペリエンス調査結果を発表しました。調査は個人投資家向けのデジタルチャネル満足度を測定し、「フルサービス型」と「自己決定型」部門に分かれてランキングされました。結果によると、若い顧客はデジタルアドバイスに傾倒し、大手銀行が特に優れた成績を収めています。また、デジタルチャネルの利用が高いほど総合満足度が向上する傾向も明らかになりました。 J.D. Powerは、50年以上にわたり国際的なマーケティングリサーチカンパニーとして、消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析を提供しています。
 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. Power(本社:米国ミシガン州 トロイ)は、現地時間11月21日に、J.D. Power 2023 U.S. Wealth Management Digital Experience Study℠(J.D. パワー 2023年米国個人資産運用デジタル・エクスペリエンス顧客満足度調査℠)の結果を発表した。
 本調査は、年に1回、個人投資家を対象に、個人資産運用モバイルアプリとウェブサイトを含むデジタルチャネルに対する満足度を測定している。5回目となる本年調査では、セグメント変更が行われ、「フルサービス型*¹(Full Service)部門」と「自己決定型*²(Self-Directed)部門」の2部門でランキングが発表されている。

*¹ 専任のファイナンシャル・アドバイザーやチームでの対応・アドバイスを受けることが可能な個人向け資産運用サービス。
*² 専任のファイナンシャル・アドバイザーを持たない投資家向けの資産運用サービス。必要に応じてアドバイスを受けることが可能な「ハイブリッド型」とファイナンシャル・アドバイスを受けない「セルフサービス型」がある。

 個人資産運用のデジタルツールの利用拡大傾向を牽引しているのは、セルフサービス型の証券口座を保有するミレニアル世代*³ やZ世代だけではない。モバイルアプリを筆頭に、デジタルチャネルは、あらゆるタイプの投資家にとって顧客体験の中心となっている。本年調査によると、これまで以上に多くのフルサービス型および自己決定型の個人投資家がウェブサイトやモバイルアプリにログインしており、その頻度が高いほど満足度も高くなっている。

*³ J.D. パワーでは、1946年より前に生まれた人をプレブーマー世代、1946-1964年に生まれた人をブーマー世代、1965-1976年に生まれた人をX世代、1977-1994年に生まれた人をY世代、1995-2004年に生まれた人をZ世代と定義している。Y世代の中で、特に1982-1994年に生まれた人をミレニアル世代と定義している。

2023年調査の主なポイントは以下の通り:

モバイルアプリのパフォーマンスがウェブサイトを大幅に上回る
 フルサービス型部門における資産運用モバイルアプリの総合満足度は776ポイント(1,000ポイント満点)となり、ウェブサイトの総合満足度(765ポイント)と比較し11ポイント高い。自己決定型部門では、資産運用モバイルアプリの総合満足度は738ポイントとなり、ウェブサイトの総合満足度(704ポイント)と比較しても34ポイント高い。

若い顧客はデジタルアドバイスに傾倒
「J.D. パワー 2023 年米国個人資産運用<フルサービス型>顧客満足度調査 SM 」においても、Y世代とZ世代の顧客のうち、「アドバイス」においては56%が、「プランニング」では59%、「サービス」では74%が対人よりデジタルチャネルでのコミュニケーションを好んでおり、主要なコミュニケーションのチャネルとしてデジタルチャネルを好む傾向が顕著である。一方、X世代やブーマー世代はアドバイスやプランニングにおいて、未だ人との関わりを好む傾向にある。

デジタルチャネルの活用と連動して総合満足度も向上
 両部門において、顧客がウェブサイトやモバイルアプリを利用する頻度が高いほど、総合満足度は大幅に向上した。 フルサービス部門で証券会社のモバイルアプリを日常的に利用している顧客の総合満足度スコアは798ポイントで、モバイルアプリを全く利用しない顧客と比較し97ポイント高く、モバイルアプリを年に1回しか利用しない顧客と比較しても53ポイント高い。

大手銀行はデジタルで優位
 両部門とも大手銀行が特に好調で、フルサービス型部門ではシティが、自己決定型部門ではJ.P. モルガン・ウェルス・マネジメントがそれぞれ首位となった。この実績は、リテール銀行業務で培った強固なデジタル機能によるものと考えられる。

J.D. パワー エグゼクティブ・マネージング・ディレクター兼ウェルス&レンディング・インテリジェンス部門 部門長 クレイグ・マーティンのコメント
手数料無料取引の増加やテクノロジーの進歩により、ツールや洗練された投資アドバイスへのアクセスが一般的になり、資産運用業界はここ数年で変貌を遂げた。デジタル顧客体験は、効果的な顧客獲得・維持戦略の極めて重要な要素である。自己決定型の資産運用口座は、企業がより有利な投資家との関係の基盤を構築するための有効な手段として、ますます重要性を増している。デジタルチャネルをうまく活用する企業は、長期的な成功を収めることができる。

顧客満足度ランキング
<フルサービス型(Full Service)部門>
第1位:Citi(シティ)(798ポイント)
第2位:J.P. Morgan Private Client Advisors(J.P. モルガン・プライベート・クライアント・アドバイザーズ)(789ポイント)
第3位:Fidelity(フィデリティ)(783ポイント)

<自己決定型(Self-Directed)部門>
第1位:J.P. Morgan Wealth Management(J.P. モルガン・ウェルス・マネジメント)(754ポイント、2年連続の総合満足度第1位)
第2位:T. Rowe Price(ティー・ロウ・プライス)(736ポイント)
第3位:Robinhood(ロビンフッド)(730ポイント)

《J.D. パワー 2023年米国個人資産運用デジタル・エクスペリエンス顧客満足度調査℠概要》
年に1回、フルサービス型と自己決定型の個人投資家を対象に、個人資産運用モバイルアプリとウェブサイトを含
むデジタルチャネルに対する満足度を聴取し明らかにする調査。今回で5回目の実施となる。今回はセグメント変
更が行われ、「フルサービス型(Full Service)部門」と「自己決定型(Self-Directed)部門」の2部門でランキ
ングが発表されている。
■実施期間:2023年6月~8月 

■調査方法:インターネット調査
■調査対象:フルサービス型個人投資家と自己決定型個人投資家
■調査回答者数:6,217人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価
を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対す
る影響度が大きい順に以下の通り。

<フルサービス型部門>
【モバイルアプリ】:「情報・内容の分かりやすさ」(28%)、「モバイルアプリの見やすさ」(27%)、「操
作のしやすさ」(24%)、「読み込みの速さ」(21%)
【ウェブサイト】:「情報・内容の分かりやすさ」(28%)、「読み込みの速さ」(27%)、「ウェブサイトの
見やすさ」(22%)、「操作のしやすさ」(22%)

<自己決定型部門>
【モバイルアプリ】:「情報・内容の分かりやすさ」(27%)、「読み込みの速さ」(26%)、「モバイルアプ
リの見やすさ」(24%)、「操作のしやすさ」(23%)
【ウェブサイト】:「情報・内容の分かりやすさ」(33%)、「ウェブサイトの見やすさ」(23%)、「操作の
しやすさ」(22%)、「読み込みの速さ」(22%)

*本報道資料は、現地時間2023年11月21日に米国で発表されたリリースを要約したものです。
原文リリースはこちら
https://www.jdpower.com/business/press-releases/2023-us-wealth-management-digital-experience-study

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。

引用元:PR TIMES

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