大阪市内の子どもたちがエシカル消費や食を支える仕事を企業から学ぶ「こどもフードエシカルクッキング講座」を開催しました
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プレスリリース要約
当日は、本活動の趣旨に賛同いただいた大阪ゆかりの食品産業企業・丸大食品株式会社、日世株式会社、株式会社理想実業の社員が先生となり、調理や食事を通じて、各社の仕事や食品ロス削減への取り組み、エシカル消費が学べる授業を行いました。
大阪市社協が取り組む「地域こども支援ネットワーク事業」において、食品寄贈以外にも“子どもたちへの体験・経験の機会”や“子どもたちと社会の大人(企業・団体の方)が触れ合える機会”といった支援を求めている子ども支援団体運営者の声を受け、本イベントをこどもスマイリング・プロジェクトと共催で開催することとなりました。
本イベントでは、人・社会・地域・環境に配慮した行動や考え方で、持続可能な社会を実現する上では欠かせない「エシカル」をテーマに、各社が日々行っている取り組みを通じて、子どもたちは環境に配慮した行動や食を支える仕事(職)について学びました。
丸大食品株式会社はプラスチック問題や環境に配慮したパッケージについて、日世株式会社は製造工程で発生してしまう食品ロスの削減について、株式会社理想実業は飲食店運営で発生する食品ロスや廃油の問題、SDGsの取り組みについて授業を行いました。
子どもたちは各社の授業や授業後のワークショップの中で、「これから自分たちでできるエシカルなこと」として、食品ロス削減につながる「食事を残さない」「食べる分だけ注文する」といったことだけでなく、「エコバックを持っていく」「鉛筆を使い切る」など、食に関することに留まらないエシカルな行動につながる意見も出してくれました。
帰りにはお土産として丸大食品株式会社から食品を、日世株式会社・株式会社理想実業からはノベルティをいただき、子どもたちは笑顔で会場を後にしました。
今後も大阪市社協及びこどもスマイリング・プロジェクトは、こうしたイベントをきっかけに、地域一帯となり、互いの垣根を超えて子ども支援に取り組むことで、子どもたちの「経験・体験」「関係性」「食」の貧困の解消に貢献していきます。
講師役として参加した各企業のコメント
丸大食品株式会社 砂田 智子さん
子どもたちがみんな真剣に、目を輝かせて話を聞いてくれて、問いかけにはきちんと手を挙げて答えてくれたことに感動しました。
こちらから色々なことを教えてあげると言うより、私も勉強させていただく良い機会になりました。
世の中には食があふれかえっており、簡単に手に入り、簡単に捨てることができます。ウインナーひとつ選ぶにしても、どのウインナーを選べば地球に優しいのかといったことを考えていただき、エシカルの考動につなげてほしいと思います。
日世株式会社 村上 仁宏さん
子どもたちは体験となると大きな集中力を発揮するということがわかりました。
(こうした体験機会は)子ども支援・就労支援、様々な社会課題の解決に繋がることを実感した一日でした。
エシカルやSDGsという言葉はよく耳にするようになりましたが、体感することは大人でも少ないと思います。
今日、それらを伝え、体感した子どもたちがその場で自分たちにできることを実践してくれている姿を見て、次世代にエシカルな行動について伝えることができてよかったと思います。
株式会社理想実業 額田 貴代美さん
SDGsやエシカルなお話、クイズにも真剣に取り組んでくださり、ラーメンのスープを一滴も残さず食べてくれた子どももたくさんおり、私たちとしてもこうした取り組みができたことを喜ばしく思いますし、子どもたちにとっても良い思い出になったのではないかと実感しています。
子どもたちには、日々の生活の中で、食にまつわることもそれ以外も、今日の学びを生かして、将来的にエシカルやSDGsといったことに関心を持って育ってくれたらと思います。
参加団体のコメント
子ども支援団体「アトリエCALUTAT」代表 南 絵里さん
近年、スマートフォンが普及していることで子どもたちの会話もゲームや動画コンテンツに関することが多く、(インターネットを通じて)会わなくても簡単に繋がれてしまう世の中ではありますが、できる限り目の前の友達などリアルな関わりを強めて欲しいと思っています。
そんな中、実際に企業の方々から直接様々なことを教わり、自分たちが体験し、感じたことを伝えるという経験をさせてあげることができ、ありがたく思います。
当日の様子
(13:30~13:40)はじまりの会
これから各社の授業で学ぶ「エシカル」とはどういうものなのか、それぞれの授業に分かれる前に全員で教わりました。
(13:50~15:00)各社の授業 ※各社30分×2回
● 丸大食品株式会社
プラスチックごみの問題と、その問題解決のために環境にやさしい包材に変わったパッケージのお話など、同社が取り組むエシカルな商品づくりについてクイズを交えて学んだあと、美味しいソーセージの焼き方を教わり、ホットドッグを作って試食しました。
食べ残しをしないといった行動だけでなく、環境に配慮したパッケージの商品を選択することもエシカルな行動のひとつであることを学びました。
● 日世株式会社
中身は問題ないのに、箱潰れや印字ミスなどが原因で製品にならなかったソフトクリームミックスを使ったソフトクリーム巻き巻き体験をしました。
また、製品になれなかったソフトクリームミックスを豚のえさに活用するなど、同社で取り組む食品ロスを減らす方法などを学びました。
今回食べたソフトクリームは、食べられるスプーンを使うことでコーンに巻いている紙だけがゴミになり、それ以外のごみが出ないという話をしたところ、その紙を使って折り紙を折って活用するなど唯一のゴミもさらに活用する工夫も自発的にみられました。
● 株式会社理想実業
同社が運営する『どうとんぼり神座』で取り組む、ラーメン店だからできる環境への配慮や社長の想いから始まった取り組みをクイズ形式で学び、ラーメンを試食しました。
人気サイドメニューの唐揚げを揚げる際に使用する油が、大さじ1杯川に流れてしまうと、魚が住める綺麗な水に戻すのにお風呂の浴槽20杯分の水が必要なことをクイズで知った子どもたちは、「絶対に油を流してはいけない」「油を流すと水がもったいない」など、それぞれが気づいた点をあげていました。
(15:10~15:40)グループワーク・発表会
最後はグループに分かれて各授業で学んだことをもとに「これからできるエシカルなこと」について話し合い、発表しました。
子どもたちからは「使えるのに、食べられるのに捨てるのはもったいない」といった意見が多数あがりました。
食品ロス削減につながる「食事を残さない」「食べる分だけ注文する」といったことから、「エコバックを持っていく」など、ごみを出さないエシカルな行動につながる意見、身近なエシカルなこととして「鉛筆を短くなるまで使い切ること」などを上げてくれた子もおり、食だけではなく、地球にやさしい「エシカル行動」について学び、気づきを得ることができた様子でした。
■ 社会福祉法人大阪市社会福祉協議会「地域こども支援ネットワーク事業」
子どもの居場所活動団体と支援を希望する企業・団体とのハブとなり、活動団体がより継続的・発展的に活動できるよう、支援を実施する事業です。
大阪市内の子どもの居場所活動団体をネットワーク化し、企業・団体からの寄贈を仲介、意見交換会や勉強会などを開催しています。(2023年11月時点で319団体加盟)
URL:https://www.osaka-sishakyo.jp/project/child-network/
■ こどもスマイリング・プロジェクト
未来のサスティナブルな消費者を育てる食育を通じて、食品産業と子ども支援団体との関係を構築し、子ども支援につなげるプロジェクトです。
「職業体験型食育プログラム」では、子どもたちにプログラムを提供することで、子どもたちの心と体の成長に必要な『食』や食に関わる『職』の経験機会を提供し、食品企業の様々な取り組みへの理解と地域への貢献を通じた持続可能な社会を目指す仕組みの構築を目指しています。
その他、食品寄贈の実証や食品寄贈のガイドライン策定・提言・講演など実施しています。
URL:https://www.k-smile-ring.jp/
■ 一般社団法人サスティナブルフードチェーン協議会(略称:SFA)
食品ロス削減など1社では取り組むことが難しい、フードサプライチェーンにおけるサスティナビリティの課題について、緩やかなネットワークでつながった有識者と食品産業企業・団体が解決策を検証していくコンソーシアムです。
SFAでは、以下の取り組みを推進しています。
①『こどもスマイリング・プロジェクト』(日本財団助成事業)
未来のサスティナブルな消費者を育てる食育を通じて、食品産業と子ども食堂をはじめとする子ども支援・福祉団体を運営されている方々と関係を構築し子ども支援につなげるプロジェクト。
②『プラスチックの2Rに関する勉強会』
プラスチック資源循環法施行に向けて、食品産業における廃プラスチックの発生を減らす、なくすための具体的な取り組みを検討する勉強会の開催。
③ 『Honeybees’ Community』
食品ロス削減などの課題解決に取り組む学生団体等の取り組みを紹介し、行動する人を増やすためのオンラインプラットフォーム。
④未来を担う子どもたちへの食品寄贈事業(専修大学委託事業)
東京都が都内の大学研究者から事業提案を募集し、都の施策に反映させる事業提案制度に、弊会理事・専修大学商学部渡辺達朗教授が立案した「子どもへの食品寄贈事業」が採択され、SFAもプロジェクトに参画し、2023年度から3年間実施。
引用元:PR TIMES