てんかんの“臨床現場“から生まれた、患者・家族のためのQOL向上/医薬発展アプリ『nanacara(ナナカラ)』9月よりサービス提供開始
てんかん治療の発展に欠かせない「治療データ取得」
「てんかん」は、発作を抗てんかん薬でコントロールします。
治療や創薬のためには、薬と発作の詳細な記録が重要です。これまで
・「いつ発作が起こったのか?」
・「発作はどのくらいの時間続いたのか」
・「その時に服薬した薬は何か?」
など詳細データは、患者や家族が工夫しながら記録するのが常識でした。
しかし、発作は、突然起こるもの。患者の対応に追われながら・・・では、正確なデータを取 ることは極めて困難で、患者とその家族にとって大きな負担のひとつとでした
スマートフォン・アプリ“nanacara”を開発
現代では、てんかんと診断された患者や家族の多くもスマートフォンを利用します。 そこで、生活の一番身近な情報ツールであるスマートフォンに着目し、 ・「てんかんの正確な記録を発作時でも簡単に取れるようにできないか?」 ・「その情報を同じ病に苦しむ仲間と共有できないか?」こういった問題提起のもと、Sachi Projectではアプリ開発に着手。資金ゼロ、技術ゼロの中、 ルナルナやmusic.jpのプロジェクトに携わった林泰臣氏と出会い、趣旨にご賛同、ご協力をいただきました。 1年間にわたって、19家族50名との綿密なディスカッションを重ね、アプリ開発に活かしました。名称を “nanacara(ナナカラ)“とし、9月からいよいよサービスを開始します。臨床現場の実態に即したアプリ提供をして参ります。 また、サービス開始後の運営も、てんかん患者や家族が深く関わる協働運営を目指します。
Sachi Project代表者らの声
本田 香織( Sachi Project発起人、OHANA(小児⻘年てんかん勉強と交流の会)世話人、てんかん患児の母)
「このプロジェクトが、私たちのように『てんかん』をはじめ様々な病気・障害と向き合い共に暮らす患者さんやご家族に とって、少しでも役に立つあたたかい場所になるように尽力します。」
林 泰臣 (アプリ開発責任者、ノックオンザドア株式会社CEO)
「患者さん・ご家族から多くの学びを頂き、nanacaraを多くの方に届けられることを嬉しく思っています。 このアプリが患者さん・ご家族の暮らしに寄り添い、共に成⻑できることを楽しみにしております。」
岡崎 伸(Sachi Project発案者、小児神経内科医、文部科学省(岡崎班)主任研究員)
「技術革新が進むアプリを使って、子どもの診療に役立つ事と、生活の助けとなり成⻑を楽しむ事が両立できれば・・・ と思い、このプロジェクトを発案しました。それが現実になった事を、とてもうれしく思っています。 」