2023年10月〜12月中古スマホ取引数ランキング
プレスリリース要約
1. iPhone 14 Proの登場によりハイスペック機種の需要が高まり、iPhone全体の取引数は23.5%増加。iPhone 8とiPhone SE(第2世代)が依然として人気を保ち、iPhone 8の取引数も回復している。iPhone 14 Proは8位にランクインし、需要が高まっている。
2. iPad全体の取引数は減少しており、iPad mini 4が1位と2位にランクインしている。特にau版iPad mini(64GB)が19位順位を上げており、持ち運びしやすいサイズと軽さが魅力となっている。
3. Androidでは5機種が新たにランクイン。中古市場ではiPhone 8など手頃な機種が引き続き支持される一方で、新しい機種の需要も高まっている。1円スマホ規制導入後は中古スマホ市場にはまだ大きな変化は見られないが、今後の流れには変化が見られる可能性が高いとの見方がある。
- 分析結果概要
1. iPhone 14 Proが初登場 ハイスペック機種の需要高まる
2.全体取引数は減少 1位・2位はiPad mini 4
3. Androidは新たに5機種がランクイン
【総評】1円スマホ規制とiPhone価格高騰で生まれた新たな流れ
- 1.iPhone 14 Proが初登場 ハイスペック機種の需要高まる
iPhone全体の取引数は、前回調査の2023年7月〜9月と比べ、23.5%増加しました。中でも、中古品が25.3%増加と取引が活発化しています。大きな要因として考えられるのが、2023年9月のiPhone 15シリーズ発売です。
新機種発売に伴う買い替えが進んだことが影響し、2023年10月のiPhone全体の取引数は、前月比126%と大きく増加しました。ランキングでは、前回同様、iPhone 8とiPhone SE(第2世代)がランキングの過半数を占める結果となり、これまでと変わらず高い人気を維持しています。また、前回の調査では取引数が減少傾向にあったiPhone 8は、今回の調査では取引数が回復し、増加に転じました。要因としては、iPhone価格の高騰の一方で、中古iPhone 8が前回の調査と比べて1,300円程度値下げされたことが影響していると考えられます。平均価格は、11,000円程度と安価で機能性も充分兼ね備えていることから、2017年発売の製品にも関わらず、根強い人気を維持しています。しかし、iOS17からiPhone 8はサポート対象外となってしまったため、セキュリティの安全性や非対応アプリの増加が懸念されます。そのため、今後徐々に取引数の変化が見られるかもしれません。そして、今回の調査で、特に注目したいのは8位にランクインしたiPhone 14 Proです。iPhone 15の発売と同時期にApple公式での取り扱いが終了したため、中古スマホ市場にユーザーが流れてきた可能性が考えられます。iPhone 15の型落ちとはいえ、最新モデルとほぼ同じハイスペック端末でありながら、平均価格が12,000円程度値下がりしたことが影響し、前回調査39 位から大幅に順位を伸ばしてきたと推測しています。10位にはiPhone 11、ランク外ですが11位にはiPhone 12 miniが続いており、前回調査と見比べると比較的新しい機種の需要が高まっている様子が確認できました。
- 2.全体取引数は減少 1位・2位はiPad mini 4
iPad全体の取引数は、前回の調査から22.9%減少しましたが、iPad mini 4の取引数は好調で、1位と2位にランクインしました。全体的には、順位変動はあるものの、iPad mini 4・iPad Air 2・iPad(第5世代)・iPad(第6世代)の4機種を中心に取引されています。前回の調査から大きく順位を伸ばしたのは、第5位のau版iPad mini(64GB)で、前回より19位順位を上げています。この機種は、2019年発売モデルですが、持ち運びしやすいコンパクトなサイズと軽さが支持され、価格が安いこともあり、初めてiPadを購入するユーザーにも魅力的な機種となっています。
- 3.Androidは新たに5機種がランクイン
Androidに関する詳しい解説は、こちらをご覧ください。
: https://www.kashi-mo.com/media/258071/
- 分析:中古モバイル市場アナリスト 菅野 辰則
今回の調査では、引き続き手頃なiPhone 8が支持される一方で、 iPhone 14やiPhone 11など、比較的新しい機種の需要の高まりが見られました。新品のiPhone価格の値上がりの影響もあり、最新技術や高い機能性を求めるユーザーが中古市場に流れてきたと推測しています。また、2023年12月27日より「1円スマホ」に新たな規制が導入され、12月は1円スマホを求める駆け込み需要が高まったと推察しています。規制開始から日が浅いため、中古スマホ市場における取引数には、まだ大きな変化は見られませんでしたが、今後の流れには変化が見られる可能性が高いと考えています。現在、円安や部材費の高騰に加えて、機種のハイスペック化も影響し、新端末は高価格化しています。更に、「1円スマホ」規制がスタートしたことで、中古スマホ需要が高まっていくと見ています。加えて、新機種発売後すぐにユーザーが新機種を買い求めると同時に、古いスマホを手放すことで、中古市場の更なる活性化にも期待が高まります。
調査の詳細はこちら: https://www.kashi-mo.com/media/258071/
株式会社マーケットエンタープライズ
メディアカンパニー
執行役員 菅野 辰則
ソフトウェア開発会社にて、開発業務からスタートし、新会社設立時のWebマーケティング全般の業務を担った後、2010年にマーケットエンタープライズに入社。当社でWebマーケティングの責任者や経営企画を担当後、現在は、デジタルマーケティング事業の責任者に従事する。膨大なデータの分析・管理能力を活かして、中古モバイル市場の動向を分析する中古モバイル市場アナリストも兼任する。
■調査概要
調査方法:株式会社マーケットエンタープライズが運営するウェブメディア「iPhone格安SIM通信」で提供している中古スマートフォン相場比較サービスを通じて集積されたデータベースより抽出した中古スマートフォンの取引数・価格を集計
調査対象期間:2023年10月1日から2023年12月31日
調査対象市場:ヤフオク!、ムスビー、メルカリ、ラクマ
■運営メディア
iPhone・Wi-Fi・WiMAXの情報をわかりやすく解説
・iPhone 格安SIM通信:https://www.kashi-mo.com/media/
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格安SIM・スマホの通信速度や選び方を解説
・SIMチェンジ:https://simchange.jp/
■株式会社マーケットエンタープライズ
マーケットエンタープライズは、ネット型リユース事業を中心に、メディア事業、モバイル通信事業などを展開し、「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、2006年の設立以来、成長を続けています。2015年6月には東証マザーズに上場。2021年2月に東証一部へ市場変更の後、2022年4月にはプライム市場へ上場しております。ネット型リユース事業では、「高く売れるドットコム」のほか、リユースプラットフォーム「おいくら」や、80か国以上への中古農機具の輸出などで事業拡大を続けており、ネット型リユース事業のサービス利用者は延べ710万人を達成しました。
引用元:PR TIMES