JCBIによるISOでの国際標準化活動が経済産業省「サービス標準化WG」本委員会の中間取りまとめにて紹介
プレスリリース要約
<経済産業省サービス 標準化WG「中間取りまとめ」及び「サービス規格作成のための入門ガイド」の公表>
https://www.meti.go.jp/press/2023/02/20240229002/20240229002.html
<経済産業省サービス 標準化WG「中間取りまとめ」資料>
https://www.meti.go.jp/press/2023/02/20240229002/20240229002-r1.pdf
本委員会では、サービス標準化の活用方法を7つに類型化しています。特に「新サービスの市場創出」を目的とした標準化に関する議論において、JCBIが取り組みを進めているISOでの国際標準化活動について、実態を踏まえた提言を行いました。その結果、以下のとおり中間取りまとめにおいて、JCBIが標準化検討の実施に至った背景や目的、現状の進捗、そして今後の見通し等について掲載いただきました。
<標準化の背景、目的、メリット>
<標準規格案の概要>
<標準化活動の現状と今後の見通し>
<標準化による期待効果>
<サービス標準化ワーキンググループ(本委員会) 委員名簿>
https://www.meti.go.jp/press/2023/02/20240229002/20240229002-3r.pdf
※以下、一般社団法人 JCBI から就任した委員名を一部抜粋。
- 一般社団法人 JCBI 代表理事 伊藤佑介
- 骨董通り法律事務所 パートナー弁護士 岡本健太郎(一般社団法人 JCBI 著作権流通部会 部会長)
<サービス標準化ワーキンググループ 議事概要(全3回)>
※以下、一般社団法人 JCBI の委員からの意見を一部抜粋。
第 1 回:https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun-kijun/serv_std/pdf/1_agendasum.pdf
- ブロックチェーンの関連領域でいうと、暗号資産領域は新規産業であるため、ゼロベースでスピード感をもってルール作りが進められた。一方で、NFT(Non-Fungible Token)領域は、既存のコンテンツ産業の企業間において、関連する法律や商習慣との整合性をとりながらルールを作るハードルがあるため、一定の時間を要するものの、標準化の議論を通じて産業界内において合意形成を図りルールメイキングをすることで、企業の当該 NFT 領域の事業への参入障壁を下げられると共に、消費者の安心感にもつながることが期待できる。
- 日本には有力なコンテンツがあるものの、権利情報の記録や提供の方法が不統一であることが、権利処理ひいては国内外におけるコンテンツの流通拡大の支障の1つとなっている。権利処理を容易化するため、業界及びコンテンツ横断的なデータフォーマットの作成が期待される。コンテンツ分野における権利情報の記録方法などについて標準化を図り、かつ、様々なネットワーク上での展開が可能となれば、コンテンツの流通拡大や新たなサービスにつながる可能性がある。
第2回:https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun-kijun/serv_std/pdf/2_agendasum.pdf
- 作成中のマニュアルには「what」(どういう項目か)が記載されているが、「why」「how」を追加すべき。「why」の観点としては、規格開発よる事業メリットを示すことが重要。「how」の観点としては、開発した規格を改善するサイクルをつくり、アジャイル的にステークホルダーを巻き込むプロセスを示すことが重要。
- 関係企業の実務に即した規格にすること、関係企業が当事者意識を持てるようにすること等を目指し、規格開発段階からヒアリングを行っている。また、他の企業の指針または利用の動機付けとなるような関係企業に対して、規格の具体的な利用イメージやメリットを啓蒙することで、開発した規格を普及し、利用を促している。
第3回:https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun-kijun/serv_std/pdf/3_agendasum.pdf
- 標準化検討を業界全体で一体感を持って進めていくためには、初期段階から業界各社の声を傾聴することで幅広い市場ニーズを取り込むと共に、プロトタイプの実装により抽象的な標準規格を見える化し議論を具体化することが重要である。また、標準化検討を通じて、標準化の対象とした市場についての課題認識のすり合わせや事業拡大の可能性について業界全体で議論できること自体が有意義であり、例え最終的に規格化に至らなかったとしても、その活動の過程で得られるものに非常に価値があると考える。
- プロトタイプ作成・ヒアリング・規格開発という PDCA サイクルを回すことが非常に有益。事前検討と規格開発は一方通行ではなく、ある程度循環を持って取り組むと、実際のニーズをさらに踏まえた規格が期待できる。関係者の巻き込み方については、アンケート・パブコメといった方法は広く意見を聞き取る点で有益であるが、関係者の意見を細かく吸い上げ、当事者意識を持ってもらう観点からは、対面や少人数での直接的なヒアリングが有効。関係者の座組については、特に法的事項にも関連する標準化については、法曹関係者の視点を入れることで、法的に信頼性がある規格を開発できる。
今後も一般社団法人JCBIは、日本のコンテンツNFTの安心・安全なグローバル流通拡大に向けた環境整備に取り組んでいきます。
■本件に関するお問い合わせ
一般社団法人JCBI 事務局
引用元:PR TIMES